支倉 凍砂
アスキーメディアワークス
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ケルーベの街に戻ったロレンスたちはハスキンズの紹介で同じ仲間のユーグを尋ね、さらにユーグに北の地図が描けるというフランという黒髪黒眼で褐色の肌を持つ銀細工師の少女を紹介してもらいました。
12巻は北の話がいつもより多く出てくるなぁという印象を持ちました。教会の弱体化やデバウ商会など今後の展開に大きく関わってくると思います。
フランに北の地図を描いてもらう条件として一緒にタウシッグ村に伝わる天使の伝説を確かめに行くことになりますが、同時にその村に伝わる異教である魔女の話も絡んできて面白かったです。
偏屈として有名だったフランでしたが、それは仮の姿で本性は乙女で、挿絵の笑顔の彼女の姿があり微笑ましく思いました。ロレンスとの初対面で地図の代償にリュミオーネ金貨50枚を要求したとは思えませんw
彼女が天使の伝説を求める理由もかっこよかったです。
そして魔女が住む森にいたのは魔女ではなく敬虔な修道女の亡きがらでした。彼女は生前村を守るために熱心な正教徒であるにも関わらず魔女と呼ばれることを承諾し、死後も魔女と呼ばれていました。
彼女がそうな状況になったのは日和見的に教会や異教に与する領主のせいでした。領主は最悪なクズ野郎です。
生前もいいように利用され、死後もいいように利用される修道女が不憫になりませんでした。人は醜いです…
個人的な評価★★★★☆
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