伏見 つかさ
アスキーメディアワークス
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ネタばれ注意!今回は短編集であったが今後の展開に大きくかかわるであろう内容も含まれていて、ただのコメディではなかった。
章別に感想を書く。
一章
桐乃の友達のあやせが、桐乃の陸上の大会の好成績を祝して一番喜んでもらえるものをプレゼントしようとする話であった。
あやせは桐乃にねんどろいどを見せてもらったときに「集めてどうするの?」と聞いて怒らせてしまい、
何をプレゼントすればいいかわからず兄である京介に相談した。
だが京介もわからず沙織と黒猫に相談すすると、桐乃が好きなアニメのフィギュア、しかも世界に一つしかないレアものが公式コスプレ大会の優勝賞品になっているとかでその大会で優勝してゲットすればいいということになった。
この話ではあやせが友人の加奈子を騙して出場させたが、あやせの手段を選ばない黒さ以上に加奈子が真っ黒でムカついた。
読んでいて加奈子の声が柳○加奈子さんで再生された。加奈子は桐乃にプレゼントをあげることに乗り気でなかったし、きっとモデルの仕事をしている桐乃やあやせにくっついて自分もモデルになろうとしているのだろう。
最後に因果応報でああなってよかったけどねw
あとコスプレ大会の見学に偶然桐乃が来てはしゃいでいたのが面白かった。個人的には一番の見所だった。
二章
二章は真奈美が京介の家に遊びに来て、作中では初めて桐乃と対面する話であった。
このラノベを読んで初めて知ったけど、エロゲーには緊急回避ボタンというすごい機能がついているものがあるそうだ。
このボタンを押せば瞬時に画面が切り替わり危ないシーンなどを隠せるとか。アイデア賞ものだと思う。
さて真奈美と対面した桐乃だけど、なぜか真奈美を嫌うというか気にくわない様子であった。そして嫁をいびる姑のようであった。
だけどなぜ桐乃が真奈美を気にくわないのかわからない。自分にないスキルを持っているから?自分の所有物である兄京介を取られたから?わからない。
ちなみに真奈美がやっていた絨毯のシミ抜きは確かに伊東家の食卓で紹介された裏ワザだ。京介正解。東が藤になっていたのは大人の事情だろう。
オチのネタばれになるけど、真奈美に「おにいちゃん」と呼ばれる京介も見たいかも。某余生アニメの3話くらいで親友の妹におにいちゃんと呼ばれている主人公を思い出した。
三章
とある理由により落ち込んでいる京介を元気づけようと沙織、黒猫、桐乃がサプライズパティーを行う話であった。
最初のカラーページにもあるように桐乃たちがメイド服姿になった。沙織は「にょろーん」となったw
この話の見所は最後の桐乃だろう。こんな桐乃は初めてかもしれない。京介が泣く気持ちがわかる。
そして沙織が用意した格闘ゲームで桐乃と黒猫が対決したが、自分そっくりのキャラが負けたら服が破けるという説明を沙織が忘れていたため負けられない戦いとなったがオチがああだったためちょっと残念かも…
四章
アトリエかぐやのゲームならどうのこうのとわからない話から始まったけど、最後の人生相談がある重大な章であった。
この日桐乃はいつもの桐乃らしく殊勝な態度であった。読んでいて、夢オチとか某消失とか何かファンタジー要素が入ってくるのではと思ったくらいだ。
夕飯後桐乃が京介を呼び出した。最後の人生相談だが、その相談内容は深夜にエロゲーを買いに行ってくれという今までに比べれば簡単なものであった。
京介はすんなり承諾し、深夜0時にアキバに向かった。買うゲームは「おにぱん」と「3Dカスタム妹」というゲームだったけど、後者はどこかで聞いたことがある。しかし妹限定とは凡庸性がないな。
アキバで店の前に並ぶ京介だが、自分の後ろに並んだのは友達の赤城であった。
しかも赤城も妹に頼まれゲームを買いに来ていた。なんでも妹は腐女子らしくBLゲームを買いに来させられたとかで、それを京介に説明するとわまりからホモ扱いされて面白かった。
桐乃と京介と同じような関係の人物が登場しようとは…今後もなにかあるかもと期待しよう。
ちなみにその妹はテニプリの石田銀を愛しているらしい。百八式波か…。
こういう列に並んでいるところを写真に撮られ個人サイト等に載せられることがあるらしいけど、ぼかしがあっても載りたくないな…
京介は無事ゲームを購入できたが終電を逃し、家に帰れなかった。家では妹が楽しみに兄の帰りを待っている。深夜に買いに行かせるくらいだし、かなり楽しみなようだった。
京介はそんな桐乃のために見ず知らずの人に自転車を借り家に帰った。この自転車がどうなったのかは語られなかったけど、盗んでないよな?
そして朝までに無事帰れた京介は桐乃とゲームをして遊び、1巻で言っていた「今日はこれ以上見せられない」のこれ以上のところを見せてもらった。
そこには意外なものがあった。桐乃は最初から天才だと思っていとけど努力型だったんだね…
そしてこれを兄に見せる意味とはいったい…と思って読み進めると、超展開が待っていた。
次の日京介が目を覚ますと家には桐乃がいなかった。最初妹なんて最初から存在しませんでしたよというSF的なものを予想したけど、そんな世界感ではないし?であった。
桐乃はどこに行ったのかというと父親から衝撃の事実が語られた。桐乃は高校に入学するまで陸上でアメリカに留学するそうだ。
だから深夜にゲームを買い行かせて、帰りを急がせ、兄に大事なものを見せたようだ。
月日は経ち京介は高校3年生。エロゲーを買ったり同人誌を買ったりするくらいに成長していて驚いた。
真奈美と登校路を歩いていると目の前には何と黒猫がいた。新入生として京介と同じ高校に入学したようだ。
桐乃はこのときまだ中3だからアメリカだ。ということは5巻からは桐乃に変わり黒猫がメインヒロイン
になるのかもしれない。アンケートはがきにもそれを匂わす質問があったし。
ちなみに今後のストーリーは読者投稿型でアンケートはがきの結果によってシナリオが分岐するそうだ。面白い企画だし俺もアンケートはがきを出そうと思う。
作者さんはあとがきでファンレターをくれたひとりひとりにコメントをしていた。全員かはわからないけど作家の鏡だと思う。
個人的な評価★★★★☆
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