タコピーの原罪 下 (ジャンプコミックスDIGITAL)
タコピーの原罪 下巻 感想です。
まりなちゃん死亡の事実が公になり、良心としずかちゃんからの信頼の板挟みで苦悩する東くんを見て居がねじ切れそうになる思いのする展開から始まる下巻は完結に向けて怒涛の展開だった。
状況が悪化する中、しずかちゃんが東くんに自主を命じるところ辺りからしずかちゃんの闇の深さが露わになった気がする。

平穏無事に終わる気がしなかった。
追い詰められる東くんだが勝手に比べて劣等感を抱いていた優秀な兄が性格もイケメンで大切な弟を助けるシーンは貴重な心温まるシーンだった。

無能なタコピーだったが意外にも東くんの長年の苦悩も解決に導くことになるとは思わなかった。
一人になったしずかちゃんはさらに闇落ちし東京の父の元へ行くも辛い対応をされチャッピーも当然居なく、発言に小学生とは思えない怖さを感じた。

そしてタコピーの過去編では、高校生の未来のまりなちゃんと会っていたことが明らかになった。
まりなちゃんは高校生になっても家庭環境が悪く、ついには母を〇してしまった。そして小4のときのしずかが悪いと考えるまりなちゃんの願いをタコピーは叶えようとしてしまった。
この道徳の欠片もないタコピーこそタコピーらしい。


しずかちゃんを抹殺するためにやってたことを思い出したタコピーだったが、ここまで色々学習したためしずかちゃんにもハッピーになってほしいと思うようになっていた。
タコピーにまともに諭されるほどしずかちゃんの気性が荒くなっていていじめられていたしずかちゃんのストレスも限界に来ていたんだなと感じるシーンだった。

タコピーがやっとハッピー星人らしくなったところで命と引き換えにタイムリープを発動。最期の最期に活躍して修正不可能な世界をリセット。

まりなちゃんとしずかちゃんの記憶にうっすら残るタコピーの記憶が二人を和解に繋げるとは何だか魔法のようだった。ここまで関係がこじれている状態で和解するなんて…

序盤はタコピーの能天気で無能な姿にどうなることかと思ったけど、過ちを認めてすべてを丸く収めるほどに成長してたった2巻の物語なのに一大感動巨編のように感じた。
個人的な評価★★★★☆
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