中間管理録トネガワ(10) (コミックDAYSコミックス)
中間管理録トネガワ 10巻 感想です。
悪魔的人気を誇るこの作品もいよいよ最終回。表紙の利根川先生のこの笑顔が守られるエンドに向かうのかが見どころだ。ちなみにカバーを取ると会長が大笑いしていて、一般人や債務者にとっては大きな不幸が訪れていることだろう。
さて、最終回ということでクライマックスに向けて畳み込むエピソードの数々が印象に残った。
会長の影武者として登場して「まさやん」はトレーニングにより人間性を失くしていたが、意外とすんなり元に戻って利根川チームとはお別れ。ギャグ要員だったまさやんが素の「本田正安」に戻るところは一抹の寂しさを感じた。

次期幹部候補として利根川から期待されている山崎はこのまま帝愛に勤めていていいのかと葛藤していた。
利根川のように出世したい世代や左衛門のように出世より個人主義の世代に挟まれた山崎の葛藤は読者層のサラリーマンの気持ちを代弁している気がする。
そこで語られたベテラン黒服の権田の仕事に生きるビートたけしと趣味を楽しむ所ジョージの対極の二人の話は参考になると思った。

占いを信じない利根川は占い結果を論破しようと試みるも的確な占い結果が出ていて面白かったw

「二度刺す」まで占い結果が出ているならもっと真剣に占いを聞いていればカイジに勝てたのではないだろうかw
利根川先生惜しかったっ・・・!
そして最終話に向けてまだまだフラグを積む利根川先生。
残業後に近所の神社の酉の市に部下の黒服たちを誘う利根川。BBQのときとは違いチームワークができていて皆嫌がらないところが感動する。
この神社で小さな熊手を買って毎年大きくしていくと誓う利根川だったが、これ以上大きくなることは無かったと最後に書かれていてとても悲しかったw

そして数年後の物語が始まった。
山崎は黒服を卒業して幹部候補へと成長していた。

他の黒服たちも帝愛を辞めたり、続けたり様々な道を歩んでいた。左衛門と西口は無事ゴールイン。

みんな利根川先生に学んだことを活かしてがんばっているようだった。
そしてラストカットは海を眺める利根川。

原作では失脚して廃人となったらしいが、一応こうして海を眺めるくらいの元気はあるようだった。
本家カイジのシリアスさと台詞回しを巧みにギャグ化した悪魔的スピンオフは、とどのつまり圧倒的に面白かったっ・・・・!
個人的な評価★★★★★
- 関連記事
-
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
