新潮社 (2018-11-09)
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BTOOOM! U-18 1巻 感想です。
前作はDark真実編とLight友情編に分かれてそれぞれ異なる結末を迎えた。
友情編は黒幕がBTOOOMへの支援を凍結してしまうし、真実編は黒幕が死亡する。だからこの世界線がどちらかというのはわからない。
いずれにしろ残念ながらBTOOOMというデスゲームが一般社会で普及し、前作からの設定通り観覧者にはCG処理された映像しか見れないからこれはデスゲームなどではないと思っている人も多数いる暗黒の世界となっていた。まったく坂本たちの苦労とは一体…

そして今回のBTOOOMの参加者は全員18歳以下の未成年。最悪な世の中になっている。
主人公は人気動画配信者の「
KAN」という少年。この辺りの設定は時代を感じるねw
彼はこのデスゲームで失った親友のためBTOOOMをぶっ壊すことを目的に自らを指名して参加していた。

前作同様生き残った4人には何でも願いを叶えてもらえる権利が与えられる他、さらにゲーム性に富んだルールが追加されていた。
まずはデスゾーン。時間経過でバトルフィールドは狭まっていき、エリア外に出ると死亡という新ルール。坂本たちの戦いでは膠着状態になったり闘いが長期化したから追加された感じがするルールだ。

デスゾーンの内側20mには警告エリアとして電気が流れるエリアもあるからこれも今後ゲームに使われそう。
もう一つが拍手機能。これは観覧者が参加者のプレイを見て拍手を送りその数に応じて補給物資が貰えるというもの。

これも積極的に戦わなければ不利になるというものだね。
運営さんはしっかり前回の反省を生かしている。悪いことに。
ヒロインは「
巴」という過去に人を殺めたことがある少女。人畜無害そうで登場早々他のプレイヤーに襲われていた。なんかヒミコと重なる部分がある気がするw

KANは坂本のような天才プレイヤーではない。だから彼の武器はこのBTOOOMの動画の生配信にあった。
元々の動画配信者としての人気により拍手は集まりやすくライバルよりも補給が受けやすい。また公式配信を見ている視聴者から普通にプレイしているだけではわからないバトルフィールドの情報を得ることができていた。死角や警告など生死を分かつ情報は有益。
彼の生配信を見てアドバイスをくれる人の中には迷彩柄でドクロマークというどこか既視感のあるアイコンの人もいた。

この世界でヒミコが何をしているのかはわからないが、アンチBTOOOM活動をしてくれていることを祈ろう。
前作のヒロインは守られる機会が多かったが、今回のヒロインは結構攻めてきた。どうやら二重人格とかそんな類のキャラクターらしい。
他のプレイヤーにデスゾーンに投げ込まれそうになっていると現れた人格は、返り討ちにするほど好戦的なようだった。

デスゾーンで死亡したらチップ回収できそうにないけど、今回は単に規定人数倒したらクリアとかかもしれないね。
新しい物語の状況説明も終わり挨拶代わりの小規模な闘いもあって、未成年同士によるリアルボンバーマンは次回からますます激しいものとなってくるだろう。
前作の主人公たちの健闘空しくBTOOOMが普及してしまった世界で、よりスピーディかつ好戦的なルールが追加された新たなデスゲームを前作の天才とは違った戦い方で切り抜ける主人公の姿を楽しみにしよう。
個人的な評価★★★★☆
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