河本ほむら 尚村透
スクウェア・エニックス (2018-08-22)
売り上げランキング: 93
賭ケグルイ 10巻 感想です。
アニメ二期と実写ドラマの続編、そして映画化はうれしい。あるとは思っていなかったし。
単行本の巻数も二桁に突入した今回の物語は久々に登場のアイドルの夢見弖ユメミの話。一度敗北したキャラも再び活躍するのがこの作品の良いところだ。
冒頭で会長が他の一族に敗北していて、驚かされるがメインはユメミ。
そして今回の対戦相手は現役のハリウッド女優「
名足カワル」。本名「
和楽喰淑光」。会長が遅れを取っていた相手の一人だった。
ハリウッド女優に憧れるユメミは大ファンで普通に感動していたw

名足との勝負はユメミ提案で相手の土俵とも言える演技力対決ということになった。憧れであり目標でもある相手に演技力で勝負して勝ったら気分が良いと燃える展開!

勝負は3種目で、一応ギャンブル漫画だけど序盤は普通にガチンコ対決だった。
ユメミと夢子はタッグで参戦で、ハリウッド女優にアイドルのユメミが勝てるフィールドということで最初は歌唱力対決。
アイドルユニットも再結成し熱唱し、観客100人の投票も買収までして挑んでいた。
買収までするあたり黒いこの学園でのギャンブルっぽい展開だが、観客は再買収されていた上に、歌唱力でも普通に敗北してユメミは感動のあまり涙まで流す完全敗北であった。敵さん素で普通に最強クラスだった。

続いての勝負は激辛マカロンと普通のマカロンを食べて3つの内どれが激辛かを互いに当て合うバラエティ番組みたいな対決。
嘘や演技を見破ってくる名足にユメミは自らの指を折ってまでリアルな反応まで見せ挑むも、それさえ見破られるこれも実質的敗北。夢子が咀嚼回数のブラフを見抜いた上で運否天賦で何とか引き分けに持ち込めただけよかった。

カイジみたいな硬派行動に出てまでこの演技力対決に出たユメミを名足は称賛し、そのことでユメミは心から感動し次の対決で再び負けることで勝負の後の温かい言葉を掛けられたいという欲求が勝ってしまった。

自分の策をすべて看破して、普通に実力で勝ってくる圧倒的格上に事実上の戦意喪失をしてしまった。
敵側が俺TUEEEしてくるという稀な展開…
最後の勝負はギャンブルらしく、トランプのダウトのようなゲーム。順番にカードを引いて、場にそのカードを宣言しながら裏向きで伏せる。このとき嘘を言ってもいいし真実を言ってもいい。
場のカードの真実の合計が63を超える前にパスをしてゲームを抜け最後の一人になったときに場のカードがセーフかドボンかで勝敗を決する。
負けたいと願っているユメミに夢子は塩対応。ただの死にたがりだった生志摩で見せた表情と同様で賭けを楽しまない相手には非常に厳しい。
タッグで挑めれば多少の勝機はあったかもしれないが、発言に不自然さがない名足は夢子にしてみても強敵で運の勝負になる以前に勝負がきまっているような状況。
この圧倒的優勢なところが名足の唯一の油断だったろうか、心から負けたいと願いながらも勝利の先も見たいと思ったユメミは最高のタイミングで勝利をつかむパスを選択。

勝利の先にも幸せな展開がまっていて、ユメミ回は今回も感動路線の雰囲気の良い物語となっていた。

イカサマ前提のこの学園のギャンブルにおいて嘘がまったく通じない名足は無類の強さを秘めるが、そんな相手に真実で勝利したのは大きいものがある。ここで名足を脱落させたのも大きな成果だろう。
個人的な評価★★★★★
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