濱田 浩輔
講談社 (2017-10-06)
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はねバド! 11巻 感想です。
同じフォームから繰り出される違う種類の打球により相手選手を翻弄して綾乃は準々決勝までコマを進めていた。
準々決勝の相手は3強の一角にして綾乃の上位互換と言われている「
益子」。奇しくも同じ左利きプレイヤー。

益子は子供のころから神童と呼ばれるほど強すぎたゆえに孤独で、自分と境遇が似ている綾乃にもシンパシーを感じ今回の試合に臨んでいた。
健全なスポーツであることを忘れてしまいそうになるほど鬼気迫るオーラが出ていて、バドミントンという名の格闘技のような試合だった。
綾乃の必殺技とも言えるクロスファイアもあっさり返される始末。

綾乃は益子の胸に届くプレイをしたいと願い、自分らしさを出すためにあえてかつての邪悪モードの片鱗を出したのはよかった。あのころの情け無用なプレイスタイルもエグくて面白かったもんなw

しかも今回は格上相手だから弱い者いじめでもなく、相手選手もやっと会えたと喜んでいたからwinwinの関係だ。
渚はこれをきっかけに点が取れるようになっていった。
上位互換でありながら未だ心に闇があって救われていない益子と、すでに救われている綾乃の差が出てきていた。

綾乃のことを「羽咲」ではなく「神藤」と呼んでいるところが露骨にそうだよね。
娘に対して厳しい態度をとってきた綾乃の母が娘を素で応援していたのも良い一コマだった。

自分によく似た格上相手に最後までどう食らいついていくのか次回も楽しみだ。
個人的な評価★★★★☆
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