オオイシ ヒロト
双葉社 (2016-10-28)
売り上げランキング: 842
奴隷区 僕と23人の奴隷 10巻 感想 です。
完結の後の「!?」記号に含みのある付録がついていた。

警告に従ってまずは本編。
ユウガ含めてほぼ全員を奴隷にしてしまったタキオ。唯一フリーなのは主人公のエイアとここまであまり本編に関わってこなかったシンノスケと中二病なゲッコウのみ。
シンノスケに助っ人を頼んだエイアはゲッコウのSCM探査体質を使ってタキオを見つけ、物語は最終局面へと突入した。
シンノスケはあまり登場しなかったキャラだけど、登場したときは男前な所を見せかなり頼もしい!

タキオとの勝負はタキオの奴隷全員とエイア&シンノスケで勝負をし、エイア組が全勝したら勝ちという理不尽この上ないものだった。
勝負の種目は体力、知力、運否天賦など多岐にわたり、そのどれにも快勝して有能にもほどがあった。ランダム決定の種目が決まってからメンバーを選べるタキオの采配が下手なのもあったけど、ここまでの無双は気持ちがいい。
しかしエイアVSリュウオウの対決で惜しくも敗北。リュウオウは終盤まで勝ち組に居ただけはあった。こうして全員がタキオの奴隷となってしまった。

絶望的な状況の中、タキオは童貞っぽいゼロに遊び感覚で自分とどちらが早くエイアをイカせられるか勝負しようと言ってきた。
だがこれが命取り。ゼロはキヨの人格に入れ替わっていて、普通にSCM勝負が成立。しかも薄っぺらいタキオはエイアを生かしてやることはできなかったw

こんな言葉遊びで全てに決着がつくとは粋だわ。「イカす」と「生かす」二人の性格を表したような下賎と高貴な対極的な言葉で教訓じみているし。
全ての奴隷が解放された後、タキオは裏の世界の首領のようなムオンにドナドナされて生死不明に。

この悪人の悪人さが初めて役に立った。悪人が悪人によって悪人らしく裁かれたのは相応しいと思う。
登場人物の後日談が簡単に語られたのち、日本のとある進学校でSCMが配られる場面が…

そして予告。

物語は舞台を変え「大奴隷区」として新たにスタートするそうだ。
警告と書かれた冊子の中身もそういうことかw 本編最後まで見なきゃ意味不明だ。
今度の舞台は高校で、登場人物も成人男女じゃなくて高校生たち。精神が未成熟な子供たちがこんな危ない玩具を手にしてしまってどんな風にタガが外れれてしまうのか…
新編も期待しよう。
個人的な評価★★★★☆
- 関連記事
-
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
