浅見 よう
講談社 (2016-08-17)
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掟上今日子の備忘録 3巻 感想です。
厄介が新たな勤め先の古書店が入るビルから出ると、上から降ってきて女子中学生と激突。
自殺を計ったと思われる女子中学生は厄介がクッションとなり一応未遂で危篤状態。厄助は骨折という大怪我。

そしてこの女子中学生は遺言を残していて、それにはある漫画の影響を大きく受けたと思われる文章が書かれていた。それがきっかけとなり、その漫画お作者は漫画家を辞めようかと悩む事態に。

この問題を解決するために厄介を介して編集者が呼んだのが今日子さん。
空から女の子が落ちてくるところから始まるラ○ュタみたいな事件、よく思いつくなぁと西尾維新の発想力にとりあえず感心した。
それでいて、違和感のある遺言書のこともあって事件の主な関係者が厄介、漫画家、遺言少女と3人もいるという複雑な構図も興味を引き付けるものだった。
一見とばっちりの漫画家だったが、漫画家引退を案外嬉しそうに語ったりしてちょっと怪しかったり混乱させる要素があって読者の立場で推理は難しかった。
意識不明の女子中学生を調べるために彼女の通っていた中学校に潜入した今日子さんは不本意ながら女子中学生のコスプレをすることになった。

見た目だと女子高生に見えるがまだ似合っていると思うw だが女子中学生に身ぐるみ剥されてコスプレさせられるなんてか弱い。
今日子さんが得た情報によると遺言少女は本を借りる際に自分の趣味がばれないようにカモフラージュにまったく別ジャンルの本も一緒に借りていたそうだ。
また厄介が発見した今日子さんが残した前の事件の身体のメモが偶然ヒントになり真相は解明に近づいていった。

ちなみに今日子さんのメモは内腿だったが、今日子さんは初対面の厄介にこんな際どいところまで見せるとは無防備すぎるだろ…
これまでの積み重ねが無駄ではなかったと疑ってしまう。
そして真相は古書店の店主に趣味がばれてしまった遺言少女が、自分の身体を凶器にして殺そうとしていたというものだった。そんなことがバレないように漫画に影響されたと嘘の遺言書まで残して。

結局漫画家は適当に選ばれただけの被害者で、厄介も店主と間違えられただけといういつもの不幸体質。
厄介の活躍もあったが、ほぼ少女の個性を人から聞いただけでよくこんな真相までたどり着けたなぁと感じるスピード解決だった。
個人的な評価★★★★☆
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