小畑 健
集英社 (2016-08-04)
売り上げランキング: 122
プラチナエンド 3巻 感想です。
突然明日と咲の前に現れたおっさんは末期がんで余命3カ月を宣告されながらも、それを1カ月過ぎても元気に生きている神候補の「
六階堂七斗」。
六階堂は明日たちと同じくメトロポリマンを危険視し、球場で探偵や心理学者たちを利用して見つけ出した二人に接触してきたのだった。
自分はそう長くはないが、残される妻と娘たちのためにメトロポリマンを神になんてさせないという気持ちでいた。愛する者のためには良識を持ちながらも何でもするという思想と、大人ならではの賢さを持ち頼りがいのあるおっさんだった。
メトロポリマンの中の人の人柄も今回わりと描かれていた。
中の人である生流奏はエリート学校の理事長の孫という恵まれたポジションで、友人の付き添いながら弓道部のJCを眺めて目の保養をしたり、冷凍保存している妹の亡骸を愛で神になったあかつきには蘇生しようする利己的な人物だった。
でも二つの矢を同時に放つことで射程を伸ばす技術を見つけ出したり頭が良いが憎らしい。完全に悪な夜神月のようだ。

メトロポリマンは女子中学生を狙って猟奇的な殺人を繰り返した囚人に翼と赤の矢を貸し与え、再び殺人鬼を世間に放ちお人よしな他の神候補を誘きだす餌とした。
この殺人鬼がかなりやばかった!
赤の矢で自分にメロメロになったJCを愛でた挙句惨い殺し方をして最後は指定された場所にポイする作業の繰り返し。

作者の画力が高いがために、小さな子はがこの作品を読む際は注意が必要だろう。
殺人鬼がメトロポリマンの手下となっていることは自明であり、六階堂と明日は罠だとわかりながらも犯行を止め、メトロポリマンに赤の矢を刺すために目的地に出向くことになった。
六階堂はこのために自衛隊から拳銃も借りてきていた。白の矢なんてチートアイテムがあるが、銃は普通に考えると入手困難な超強力兵器だよね。色々準備してくれる六階堂がほんと頼もしいね。

でも明日たちとは覚悟の差があって、それが今後どう響いていくるのか。なんとなくだけど、明日の生き方やスタンスに何かしらの影響を与えて最期を迎えそう。
決戦の場では殺人鬼が被害少女の遺体と一緒に待機していた。駆け付けた警察に赤の矢を刺して無敵状態。警察の中に赤の矢に反抗するベテラン刑事がいたのは驚きだった。

赤の矢に抵抗できるってのは大きな情報ではないだろうか。
決戦の場にはまず六階堂が囮として先行してメトロポリマンを誘きだす予定だったが、メトロポリマンは殺人鬼ごと六階堂を爆破。


こりゃテロレベルじゃん。メトロポリマンも球場のとき以上に何をしでかすかわからない状態。たぶん殺人鬼ではなく一般人がいても同じことをしただろう。目的の達成のためには何でもする衛宮切嗣のようだ。
六階堂は自衛隊製の防護服で爆死は待逃れた。これもギリ想定していたのはすごいw
明日の姿を見られはしたがメトロポリマンは現れた。現状は二対一で有利に思えるがあっちは道具の使い方でははるかに上。
どちらもカッコイイコスチュームを着ているし次回の神候補同士の直接対決に期待だ。
そしておそらく全国放送されているだろうこの事件に駆け付けたお人よしな神候補が明日たちだけってのはどうなんだろうね…
個人的な評価★★★★☆
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