オオイシ ヒロト 岡田 伸一
双葉社 (2015-09-25)
売り上げランキング: 425
奴隷区 僕と23人の奴隷 8巻 感想です。
練馬ムオンの前に現れた荒川エイア。やっと自ら動き出し、最初にターゲットにしたのがこのジジイ。
最近小物っぽくなったとは言え裏の世界の王のような人物に挑む勝負は、一定時間内でどれだけお金を集められるかという集金ゲーム。複数の店を経営しているムオンが圧倒的に有利なゲーム。

このゲームの言い出しっぺはエイアだから予め資金を用意しとけば、どうにでもなりそうだけどフリーターのエイアにそこまでの準備はできないだろう。
さっそくムオンは部下に集金のお使いを頼み90万円をゲット。これに関しては案外少ないと思った。そしてエイアがユウガを変装させて法外な利子で無理やり貸し付けようとしていた300万円も強奪して合計390万円。

一方エイアは何とか集めて100万円。貸し付け作戦はどう見ても穴だらけの計画でこんな計画で突き進んだエイアにはがっかりだったけど、真の狙いはその300万円も時限式の発火装置で焼却することにあってたまげたわ~。

ムオンのような銭ゲバにはできない本物の300万円を燃やすという手に打って出たエイアの男らしさにしびれる戦いだった。
もっとも、勝負はギリギリだったし、これ見通しが甘いのと運が悪かったら敗北していたからエイアはクール系ではなく大きな勝負にでるギャンブラータイプなのかもしれない。
後半は品川ゼロの物語。ゼロの多重人格の正体は死亡した母親「
江東キヨ」のものだった。自分の死で記憶を失い天涯孤独になってしまったゼロを幽霊のように見守ってきたキヨだったが、SCMの力で何故かゼロの身体を支配できるようになってしまった。不思議なこともあるものだ。
ならばと母の願いはゼロが奴隷から解放されること。

そのために頼ったはかつて面識もあって、自分を慕ってくれたいた千代田マリア。
この母ちゃんも息子のために全力でかっこよかった。奴隷区に登場する女性キャラはみんな肝が据わってる。
ところがそこに水を差したのは港タキオ。しょぼい奴だけど、まさかの実力行使に出てしまった。おどおどしてるが、何をしでかすかわからない怖さがあるわ。関わりたくないタイプ。

タキオはよくわからないポジションにいるね。陣営同士の相関図に入っていないというか何というか。

品川ゼロの父親もそうだけどこの作品は意外なところで意外な繋がりがあったり、無関係だったキャラが突然関係者になったり動きが激しくていい意味で気が休まる隙がない。
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