Cuvie(キュービー)
秋田書店 (2015-06-19)
売り上げランキング: 161
絢爛たるグランドセーヌ 4巻 感想です。
奏のライバルであるさくらはコンクールで優秀な成績を残し、バレエ留学の権利を手に入れていた。

今でも十分な実力差があるのに、さらに置いて行かれそうな状況に焦りを感じる奏。そんなときに公演のオーディションの話が舞い込んできた。少しでもスキルアップに繋がるのならとオーディションに参加することを決意するのだが…

小学六年生という年齢を考えると、同世代が遥か高みにいることはすごい劣等感を感じてしまうよね。強がったりする場合もあるが、奏の場合過剰な練習への意気込みという形でそれが出ていた。今回、奏の練習する姿には不安を感じるくらいだった。
奏は成長期で身体の成長にこれまでの重心のバランスなどがついてきていないらしい。いつの間にか小学六年生になってるもんな。ちょっとずつ女児の身体じゃなくなってきている。
オーディションでは自分より年上で技術もある人がごろごろいる状況。難しいことも出来て当たり前の世界。このオーディションで奏は友人翔子の犬猿の中の知り合い「
藤田絵麻」と出会った。
絵麻の技術力は確かで難しいオーディションの課題もそつなくこなしていた。

自分の番が回ってくるまでの確認のために見つめていたけど、つくづく奏は観察力があるなと思った。コピーもそうだしどうやら奏はこういったことが得意なようだ。
奏のオーディションの結果は他の合格者が辞退したため、繰り上げ合格。特別練習に参加することになるが、その講師は前にスワニルダをコピーさせてもらった憧れの映像の中の人だった。

憧れの一流のダンサーの指導を受けることは今の奏にとってプラスなのかマイナスなのか先生は判断しかねているようだった。

身体も未発達な状態で一流すぎるダンサーに無理して付いていってしまうことを危惧しているのかな。
絵麻は練習は楽しくないと思っていた。

だから表情が硬く、その点を指摘されていた。絵麻はかつてさくらと同レベルのライバルであったが、練習のしすぎの怪我で三カ月レッスンを休んでいる間にかつてのように踊れなくなりそのままフェードアウト。バレエ事態は辞めなかったがこのことが彼女の価値観を変えてしまっていた。
そんな折、奏も捻挫をしてしまい公演には出れなくなってしまった。絵麻の事情を知った奏が怪我が癒えるまでどうやって過ごすのか次回を期待。
焦りはもしかしたらダンサー生命を断つこともある怪我に繋がり、そうでなくても怪我は様々なリスクをはらんでいるもの。それとどう付き合って行くかという問題を投げかけてくる巻だった。
個人的な評価★★★★☆
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