田畠 裕基
集英社 (2015-06-04)
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ブラッククローバー 1巻 感想です。
魔法が当たり前に存在する世界で魔神を倒し人類を救った魔道士は「
魔法帝」と呼ばれるようになり、以後代々魔法帝の地位についた者が九つの魔法騎士団を率いて国の平和を築いていた。
そんな魔法帝に憧れる辺境の村の少年「
アスタ」は誰もが少なからず使えるはずの魔法がまったく使えなかった。そしてアスタの親友の「
ユノ」は逆に魔法の才能に溢れていた。


そんな二人が互いに互いの方法で魔法帝を目指す物語だった。
二人の関係はナルトとサスケだね。読んでてこの二人が真っ先に思い浮かんだ。
物語は実に少年ジャンプらしい「友情・努力・勝利」の成分がふんだんに含まれた王道中の王道のバトル漫画だった。設定的には目新しさを感じないけど、少年ジャンプの対象年齢的には好きな設定のオンパレードだと思う。
物語世界では15歳になると「
魔道書(グリモワール)」と呼ばれる持ち主の魔力を高めるアイテムが授与されることになっていた。

才能溢れるユノが運命的に授かった魔道書は四葉のクローバーの模様が付いた伝説の魔道者。一方で魔力を持たないアスタは魔道者を授与されなかった。
授与式が終わりアスタが打ちひしがれてると、ユノのレアな魔道書を狙って盗賊が襲い掛かってきた。
元魔法騎士団の一員という程良い強さの相手。魔法を封じる魔法で身動きが取れないユノを助けるためにアスタは素手で立ち向かった。
もちろんアスタはピンチに追いやられるが、こんなときは当然覚醒!
黒いクローバーの模様が付いた魔道書がアスタの元にやってきてそこから飛び出した大剣は魔法を無力化する能力を持っていた。他人の魔道書を奪うなんてふざけた幻想をぶち殺す勢いのアスタは大剣の力で親友を救うことに成功。

ユノは魔法が使えなず周りから劣等生のレッテルを貼られているアスタのすごさを始めから理解し認め、きちんと熱い友情を感じ、ライバル視しているところがいいね。

それから半年後、二人は魔法騎士団の入団試験会場にやってきていた。他の受験生からも一目置かれるユノに対し、アスタは魔法の試験で魔法が使えないという場違いっぷりw
ユノは九騎士団全てからスカウトがあったが、アスタは反魔法の剣の力を認められ荒くれ者たちが集まる「
黒の暴牛」にのみスカウトされたのだった。

こうしてエリート騎士団のユノと野蛮な底辺騎士団のアスタ、それぞれの道から魔法帝を目指すことになった。
ピーキーなスペックの人材が集まる黒の暴牛で、アスタと同期入団の少女「
ノエル」アスタとは逆に魔力が高すぎてコントロールができないという欠点を抱えていた。
劣等感を抱き他者を遠ざけるような言動を取っていたノエルだが、アスタと出会い頑なだった態度が次第に柔らかくなっていった。
ベタな登場エピソードだったし、個人的にはヒロインとして少しキャラクター性が不足しているように感じるかな。

登場シーンがまだまだ少ないとは言えデレと愛嬌がもうちょっと欲しい。今後の活躍に期待だ。
他にもユニークな団員が登場し、アスタとノエルは先輩に付いて初任務。簡単な任務のはずが、トラブルに巻き込まれ難易度の高い任務になってしまうというのもお決まりの展開だねw

でも実力者っぽい敵のリーダーが魔法無効化の剣とか尋常じゃないほど膨大な魔力だとか予想外の攻撃に焦る姿は展開的に好き。
清々しい程ジャンプらしい作品で、魔法だとか魔法無効化だとか好きな人は好きな設定が多数登場する正統派ファンタジーバトル作品だった。
昨今不作続きの新連載だがこの作品は生き残れるだろうか… レディ・ジャスティスも嫌いじゃない。
個人的な評価★★★★☆
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