紅の学士の活躍により発展しつつある南部諸王国が気に食わない中央諸国の教会は紅の学士を異端として引き渡すよう通達を出してきた。この露骨な嫌がらせに冬寂王はメイド姉を魔王の身代わりとして後から必ず助けるからと引き渡したのだった。
中央に引き渡されたメイド姉が、民衆の前で農奴として虫けらのように生きてきた自分が魔王たちと会って生活が変わり、現状に至り、自分は虫ではなく人間だと語る演説は感動的だった。

虫の部分を社畜に変換するとなお感動的だ。社畜として奴隷のように働くことを否定しよう。
今回魔王は地下に引きこもり中でほぼ登場しなかった分、人間たちの活躍が多く描かれていて、中でもこのメイド姉の演説は最高にかっこよかった。ジョジョではないが人間賛歌だと思う。
青年商人は小麦の買い占めを行い値段を高騰させ、信用買いまで行い暗躍していた。
魔王のような未来の知識を持つチートキャラを除けば、こいつもこの世界にない新しい概念をもたらす人間としてはかなりのやり手だとこの巻で再認識した。

こういう経済の話は狼と香辛料っぽいねw
青年商人の小麦買占めという攻撃に対し、商人子弟の関税の設置による防御など、経済政策バトルも見物だったw
青年商人の前には魔族の者が訪ねてきていて、青年商人の商業範囲はますます広がりそうな感じだった。

小麦不足でインフレが起きている中央はまだ食糧の残っている南部に対し、宣戦布告をしてきて緊迫状態になっていた。戦となれば勇者の出番だけど、ここにきてついに女魔法使いが登場w

アニメを見てもこいつについてはよくわからなかったし、コミカライズ版では分かりやすく描かれることを期待しよう。
こうして、武力による戦いや、市場での戦いなど色々な対戦カードが発生したところで終わった。

魔王が登場しない分人間たちの活躍し、勇者も教会を二つにしてしまおうという作戦を立て、ただの脳筋じゃないところを見せて、人間の足掻きというものがが面白い巻だった。
個人的な評価★★★★☆
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