農家が倒産する意味は…「銀の匙 Silver Spoon」8巻 感想

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最初はチーズ作りの話で、勇吾たちが実際に挑戦していた。

チーズの詳しい作り方なんて知らなかったけど、凝固させるための酵素を仔牛を殺して採取したり、前日に納豆を食べていたらダメだったり、作るための手順もたくさんで想像していたより大変さ作業だった。

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それでもこうやって作られるチーズはすごくおいしそう。勇吾たちは加工途中のチーズの味見もしていてよだれじゅるじゅるなエピソードだった。

チーズの原材料は牛乳。牛乳は1L80円で取引されているそうだが、チーズになると1Kgで5000円にもなる。だから皆チーズを作ればいいと勇吾は提案していたが、ここまで手間がかかれば値段が上がって当然だろう。

これが付加価値というものだね。世に数多ある企業が売っているものの多くが付加価値だと思う。ただの紙切れじゃ安いけど、そこに文字や絵が描いてあり製本されていれば値段はぐんと跳ね上がる。

そんなことを高校で学べた勇吾たちはいい経験をしていると思う。


野球で負けた駒場が学校に来なくなったのはメンタル的な問題ではなく、実家の駒場牧場が廃業してしまったからであった…。

農家の離農。企業として倒産してしまった駒場牧場の話が今回のメインだった。

普通科高校の生徒なら馴染みのない問題で俺もそうなんだけど、農家の後継ぎたちが通うエゾノーの生徒たちは高校生の多感な時期からちゃんと経営のことを考えていて、志が高く感じた。

つい最近までエゾノー祭などでバカ騒ぎしていたのに、急に大人のような話題になってびっくりだ。関税の話とかも出てきたし。

実家が経営破綻した駒場は自主退学し借金返済のため働く道を選んだのだった…

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もちろん大好きな野球もリタイヤ。

アキの実家は駒場牧場の保証人をしていて借金の一部がのしかかってきた。こんな迷惑を掛けられてもそこまで気にしていないアキの実家の人たちマジいい人たちだ。

しかしアキが大好きな馬たちは借金返済のために全て売却することになってしまった…

もちろん駒場牧場も資産である家畜を全て売却。情のある乳牛たちもドナドナされ食肉になる運命だった。

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農家の経営破綻というものが少年誌で描くには重すぎるテーマだと思った。展開があまりにも暗くて鬱すぎる…

高校生という人生でも最高に楽しい時期も無くなり、夢も十代にして諦め、駒場に救いがあって欲しい。マジで。

他人事ではないアキは一人で悩んでいたが、そこはお節介焼きの勇吾が助けに入った。この二人は知らない人が見たらもうカップルだね。この二人の将来だけが今回の希望かな。

アキは家族に家業は継がず、馬関係の仕事に就きたいと勇吾同伴で告白した。

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そのためには大学を卒業することを条件に出され、勉強ができないアキに勇吾が責任を持って教えることになったw

家族の前で「責任を取る」宣言した勇吾完全に結婚の報告だったww

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駒場牧場の倒産という大事件を経験しても前向きに頑張ろうとするアキとそんな彼女をサポートする勇吾、最後は二人明るくなっていたけど、はたしてこのまま駒場は退場なのか…

気になるところで次回に続く。

農家の経営破綻というものが生々しく悲観的に描かれていて、TPP反対デモをする農家の人たちを応援したくなる巻であった。農家の経営大変すぎる…

個人的な評価
★★★★★

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