朝虹 照 櫓刃 鉄火
スクウェア・エニックス (2012-05-22)
印象としては、カイジとライアーゲームを足したような内容だった。
善人な主人公
袋小路巡は唯一の肉親である妹の心臓病の治療に必要な治療費1億円を手に入れるという名目はあるが、基本的に騙されて命を担保に戦う違法なギャンブルに参加することになった。
参加者は10人で目隠しをされ黒服たちに連れられて、合宿施設のようなところに集められた。

行うゲームは精神監獄(メンタルプリズン)という名前だった。
ルールはシンプルで、10日間の間、不安などから変化する脈拍が一定数を越えると内蔵された毒針が刺さって死ぬというものだった。
現在は一人5000万円ずつ持っていて、一人死ぬ毎に皆で山分けし、それが半数である5人死ぬまでか、10日生き残ればクリアだそうだ。
ただし、毎日特殊なサイコロを振って、味覚、触覚、聴覚、視覚、嗅覚、のどれかが奪われるそうだ。ただし一面だけ霊感の目があってこれがでれば全て元通り。
あとは暴力は禁止とか自分から五感を捨てるとかも禁止されていた。ルールはこれくらい。
普通に生活してれば余裕なゲームだが、五感を奪われるのは精神的にきついね。10日間だから概ね全ての五感は奪われるんじゃないのかな。
こういうルールの元1日目が始まった。参加者それぞれサイコロを振ったが、やや偏っていると感じた。仕込みサイコロじゃないのかと疑いたくなるくらいに。
サイコロを振り終わるとさっそくゲームが始まったが、さっそく食糧を一人で独占し、10日間断食させて精神を揺さぶろうとするやつが出てきた。

食糧を分ける条件は金だったが、そういうゲームなんだね。協力できればみんなで5000万ずつ持って帰れるが、逆に裏切りまくって金を集めることも可能のようだ。
カイジやライアーゲーム同様これから出てくるだろう攻略法や心理戦が気になるところだ。
この食糧独占やろうに対しての攻略はまず、出入り口を塞ぐことだった。暴力は禁止だから無理やりどかすことはできないから効果的w
そっから先は罵詈雑言による言葉の暴力での攻撃だった。精神科医の眼鏡が強かった。確かに単純な「氏ね」コールは辛いだろう。精神に来る…

しかも過去のトラウマを抉るような精神攻撃もしてくるし、こいつ邪悪すぎw
そしてさっそく一人脱落… 食糧独占は良くなかったから自業自得な面があるけど、ここでも主人公が善意を振りまいていたから、この死から今後主人公がどう動くのか注目すべきかも。
医者である眼鏡がなぜこんなゲームに参加しているかは謎だが、必ずしも金のため出ない人もいるようだった。
可逆性淫乱症の青年は主人公と視力を奪われたヒロインっぽい女に対し、ヘビメタを大音量で奏でるという音の暴力を仕掛けてきた。これも精神に来るね。

ストレス溜まるし、耳に悪いし。一口に暴力と言っても人を追い詰める方法は色々あるんだなと思った。
このピンチに主人公は精神科医のように精神攻撃で反撃をした。また過去のトラウマを掘り返す作戦だったw 罵詈雑言でなくただの推測だからセーフかな。
これにより逆転するが、逆ギレした青年はナイフで主人公を刺すというルール違反をしてきた。

暗闇だったためカメラには映っていないがどうなってしまうんだろうか。出血でも脈拍変わるだろうし。
そんなところで次回に続く。
1巻ということで今回は世界感説明の話だった。
こんな赤字が出そうなゲームをやるメリットや他の参加者の背景、これからあるであろう心理戦などなど今後に期待が持てそうな物語だった。
個人的な評価★★★☆☆
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