西尾 維新 荒木 飛呂彦
集英社 (2011-12-16)
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承太郎が燃やしたDIOの手記を復元したものという設定で小説は書かれていた。内容は幼少期の思い出やそのときの心情など原作では知ることのできなかったDIO視点の話で色々と興味深かった。
DIOにとって部下などただ利用するだけの存在だと思っていたのに、かなり評価しているような描写があったりして意外だった。
ジョジョ作品における謎も一部これで解決した。おそらくこれを公式に思っていいだろう。
全体を通して書かれていたのは第6部でプッチ神父がやろうとしていた天国へ行く方法だ。この方法を確定させるためにDIOはずっと思考していた。
第6部でなぜプッチ神父が「覚悟」=「幸せ」と言って世界を一巡しようとしたのか、謎の単語群などもいかなるものなのか、そういったものも描かれていた。
6部を読んだとき人間風情がDIOと友情を結べるなんて…と思っていたけど、この小説を読んでこの友情に納得した。
DIO視点で見る第三部はとにかく新鮮であった。それでいて、やや評価が微妙な第6部を補強するものでもあると思った。
ほとんど戦っている描写しかないDIOについてここまで掘り下げられる西尾維新はすごいと思うw
個人的な評価★★★★☆
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でも、強大な悪の帝王である第3部のラスボスDIOが好きな人には、ショックだったのかもしれませんね。