横田 卓馬
KADOKAWA (2019-05-25)
売り上げランキング: 417
すべての人類を破壊する。それらは再生できない。 1巻 感想です。
マジック:ザ・ギャザリングという世界的に人気のトレーディングカードゲームがある。日本国内でもポケモンカード、遊戯王カードに並び大人気で、俺も小中学生のころ熱中しよく近所のショップで対戦を楽しんでいた。
カードゲームは次々に新しいカードパックが発売され環境の変化が著しいが、今作は1997年ごろのM:T・Gの時代を舞台とした青春ラブコメ。
俺が遊んでいた時代はウルザズ・サーガの時だが、この時代のテンペストやエクソダスも良く知っているからめちゃくちゃ懐かしかった!タイトルの言い回しの段階で懐かしいもん。
この時代の人はぜひとも読んで欲しい一冊!
初心者が好きな「甲鱗のワーム」とか単色デッキが強いとか懐かしすぎて涙がこぼれてくるレベル!!

さて、物語は黒単デッキを好む学年二位の成績を誇る中二で中二病な主人公「
加納」と学年一位の成績の美少女「
沢渡」のマジック:ザ・ギャザリング ラブコメ!

学校では才女として知られる沢渡だったがプライベートでは学校から離れたショップでマジック:ザ・ギャザリングで遊ぶカードゲーマーであった。しかも強豪w

そんな沢渡の姿を偶然目撃した加納は顔を隠して勝負を挑んだのだった。
やはり使うカードが懐かしいし、この時代はシャドー持ちのクリーチャーが強かったなぁと思い出が蘇ってくるデュエルだったw

三本勝負の途中で沢渡は対戦相手が加納だと気づいていしまい勝負は中断。

しかしこれが二人の物語のスタート地点だった。
学校ではキャラを守るためにトレカ趣味を隠している沢渡に、加納は負ければ何でも言うことを聞くことを条件に再戦を申し込んだ。今度はサイドボードを詰め込み白単色対策ばっちりで。

時代を感じるデュエルでニヤニヤが止まらない中、沢渡の放ったハルマゲドンには心の中で歓声を上げた。

ハルマゲドンは使うのが難しいカードだが、たとえ自分が不利になろうとも使いたくなるロマン溢れるカード。
しかもレアだから持ってて精々1枚。それを引いたときはそれだけでテンションが上がったのを覚えている。
沢渡はハルマゲドンで大逆転して加納に命令を出したのだった。

世界が滅びるというのは中二病というわけではなく、この時代はノストラダムスの大予言というのが流行っていて人類は世紀末に滅ぶことになっていた。そんなものが流行ったというのも懐かしい。
この漫画はカードゲーム以外にも背景などあちこちに懐かしいアイテムや設定が散りばめられていてこの時代を生きた人は悶絶必至だと思う。
MDウォークマン、ワンダースワン、カードキャプターさくら、特命リサーチ200X、ブラックビスケッツ、桃の天然水などなど。

このデュエルをきっかけに二人の仲は急接近し非常に仲のいいお友達になっていた。
新パック「エクソダス」の開封も一緒に二人っきりで行っていた。

パックを開けたときのインクの香りが良いと言う主人公に「同感」と答えるヒロインとか最高すぎだろ!しかも美人JCだし。

それに欲しいカードに目を輝かせるところなんてキュートにもほどがあるぞ!羨ましいな加納少年。強カード「裏切り者の都」が手に入りそうなことも含めて二重の意味でw


ただカードゲームを楽しんでいるだけではなく、新聞に載るほどの天才の沢渡に影で悪口を言う女子に文句を言うシーンがあったりカッコイイ姿もあった。

しかもそんなカッコイイ加納の姿を沢渡が目撃してしまっているから胸がキュンキュンするw
懐かしい時代を過ごす主人公たちのラブコメはハイスコアガールを思い出すが、格闘ゲームより俺はMTGだったし、世代もほとんど一致していてクリティカルヒットする作品であった分感情移入ができた。
1巻を買ったばかりの今でも早く続きが読みたいし、ウルザズ・サーガが登場して飛び掛かるジャガーの出演が待ち遠しいw
それとあの時代の環境でまたこのカードゲームを遊びたいと思える作品であった。ほんと魅惑的な漫画!
個人的な評価★★★★★
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