河本ほむら 尚村透
スクウェア・エニックス (2018-01-27)
売り上げランキング: 81
賭ケグルイ 9巻 感想です。
引き続き生徒会長選挙が進む中、中間発表があり現時点では現会長が2位に大差を付けて圧勝していた。この選挙はギャンブルとは言え票をお金で買えるためこのままでは資金力のある現会長が有利という状況。
そして物語には久々に豆生田が登場。かつて夢子に負けて人生含め全てを失い髪の毛も真っ白で現在療養中だった。
そこを復帰しろと焚きつける皇。慣れない手付きで自らリンゴまで剥いてわかりやすいw

学園でのギャンブルは現在ランキング2位の「
等々喰」が自分が勝者に票を与えるという条件でギャンブルを主催。
等々喰本人はゲームに参加しないが一族の数人と夢子たち計5人を集めて行うゲームは「公共財ゲーム」
このギャンブルはターン制で、毎ターン支給される5枚のコインを順番に別室に行き二つある箱に好きな配分で入れるというもの。
片方の私財箱に入れたコインはその後自分のものになり、もう片方の税金箱は全員分の合計を2倍にした枚数を均等に全員に配布されるというもの。
ゲーム終了時に40枚以上の枚数を持っていればプレイヤーはとりあえず勝利。達していなければ等々喰が勝利。

ひたすら私財箱に入れていてはゲーム終了までに40枚に達しないため、裏切りが重要な要素になるゲームだった。しかも裏切り者は合議により追放もできる。
なんかライアーゲームにありそうなゲームだと思ったw
また、このゲームには人数合わせと言いながら豆生田も参戦したのが熱かった。
一方ランキング上位に食い込む芽亜里は副会長にトイレにまで尾行されていた。副会長は予想外に小動物系で憎めない感じだね。

でもうっとうしい副会長に芽亜里は誰かとギャンブルをして勝利したら仲間になってあげると提案。気弱でギャンブルの強さは未知数な副会長の実力が披露されるときが楽しみな展開になった。
夢子たちのギャンブルではもちろん裏切り者が発生!
このままでは全滅という中、ギャンブル狂な夢子や目を覚ました豆生田が暴挙。

途中までただの空気だった豆生田が覚醒した展開は面白かった。夢子に敗北はしたが決して雑魚ではないという姿を再び見せ、裏切り者も炙り出す活躍まで見せた。

裏切り者の正体は意外にも皇ではあったが、皇が裏切ったのはある人を勝たせるためw

この賭け狂っている作品にこんなラブロマンスな展開が待っているとは思わなんだ。
この裏切りに協力し追放された骨喰も皇の愛に感銘して何だか良い雰囲気で、いつもの雰囲気の違う結末であった。肝心の豆生田はラノベの主人公の様に鈍感だからさらに面白い。
最終的に40枚以上のコインを獲得して勝利した皇たちだが、皇は豆生田の勝敗についても等々喰と賭けをしていて、敗北に賭けた皇は票を全て失い選挙戦からは敗北。
でも勝ったら票が入るし、負けても即ち豆生田が勝ち抜けても自分にはプラスだとどちらに転んでも良かったと述べていた。

皇の捨て身のフォローを受けた豆生田の選挙戦の行方も楽しみな展開だった。
個人的な評価★★★★☆
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