川崎 直孝
KADOKAWA (2016-09-23)
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ちおちゃんの通学路 5巻 感想です。
今回は新キャラ登場。
通学中のちおと真奈菜に突然決闘を申し込んできたお嬢様学校の女子小学生「
ちはる」
勝負方法は小学生らしくカンチョー。今回の場合ちおちゃんたちは完全な被害者ではあったが、女子小学生相手に取る行動が大人げないし、案外ノリノリなのが面白かった。

先制攻撃されていた真奈菜の不意打ちによりちはるを止め拘束するも、拘束方法が親指同士を結束バンドで留めるというマニアックさ。
そしてやんちゃした小学生への罰は社会的制裁として、学校への連絡で親を呼んだり、カンチョーされたから病院で診断書を貰うとかすらすらアイデアが出てきていて、女子高生二人の会話とは思えなかったw

新しくできたカフェの話では真奈菜の意識が高かった。

もしも意識高い系の人が訪ねてもいないのに語ったらならウゼーと感じるけど、真奈菜のような中の下女子が突然語り出すと笑いが込み上げてくる。
店の外で試飲として渡された飲み物がコーヒーではなく子供向けのココアだったことで、大人のJKたる真奈菜は腹を立てちおと連れていざ入店。
コーヒーにも種類があってそれぞれ値段が異なるが松竹梅の法則だとか色々理論をかまして独り相撲をしてやっと注文。
そして実際にコーヒーを口に含むと苦くてとても飲めたものじゃなかった。店頭で試飲用を配っていたお姉さんの采配は正しかったと言えるw
砂糖を入れればいいかもしれないが、レジ横にわざわざ貰いに行くのはかっこ悪くて詰んだ状態。
この辺りがやっぱり中の下女子って感じで、いい味が出ている。
JK二人が苦くて飲めない様子を察したマスターは、オーダーを間違えたと偽ってミルクやチョコソース、ホイップクリームなどを足してくれて甘いコーヒーに変更してくれた。

このマスターはスカッと神対応だった。こんなジェントルマンな対応ができるかっこいいおじさんになりたいわ。
このカフェの常連になってしまいそうだ。ちおを真奈菜普段ゲスすぎるから名も無きこんな人がいるだけでも作品に締まりが出る。
雨が降りそうな天気の日、傘を持参するちおと真奈菜。そしてやることがチャンバラ!
今回はカンチョー勝負したりと男子小学生みたいなことをする女子高生だった。

その後も傘を使って車の水かけをガードしたり、大きな水たまりに開いた傘をつけて船とかやったり、前者はまだしも後者なんて傘が汚れるから絶対やりたくないようなことを平気でやっていて中の下を下回ったと感じる一幕もあったw
準レギュラー枠に収まりそうなヤンチャお嬢様女子小学生・ちはる。今度はちおちゃんに宿題を教えてもらいにやってきた。
宿題は社会科で、「現状の能力(女子小学生)を使い24時間以内に500円稼ぐ方法を考えよ」というもの。
ここでおじさんに下着を売るなんてアイデアが真っ先に出てくるちおちゃんの汚れっぷりはさすがと思う。
でもわりと現実的に空き缶を拾って売るというアイデアを授け一緒にやってみるという、キャラに反していいお姉さん的行動だった。打算的ではあったけどね。
ちはると共にスチール缶を固い方が素材としていいだろうからと集め、潰した上で3Kg集めて業者に売った値段。なんと51円。
業者からは中途半端な量を持ってくるな、潰すと機械でプレスしたときに噛み合わせが悪くなるから潰すな、アルミ缶の方が10倍高いからどうせならそっちを持ってこいと三重に怒られ、その責任の全てをすっとぼけて惨めに泣くちおちゃんにちはるも呆れていた。
カンチョー大好きで痛めな女子小学生にまでこんな扱いされるとはひどいね。今後のちおちゃんはちはるに見下される路線で確定だろう。
学校へ行く途中、高級店のセールの行列に並ぶ真奈菜に遭遇したちおとちはる。真奈菜は学校を休んでまで並び続けようとしていたが、それはよくないととちおは無理やりにでも連れていこうとした。
すると真奈菜はこの位置に並ぶ権利を売ると叫び、実際にお小遣いをゲットすることに成功していた。これが意外にもちはるの宿題の答えに。
このオチなら綺麗だったのに中の下の女子高生のオチはもっと汚く、ちおちゃんは自分が連れ出そうとしなければそのお金が手に入らなかったとしつこく分け前を要求しきて見苦しかったw

新キャラも絡んできて、見苦しく恥ずかしくもドロドロにイキイキとしていて傍から見て楽しそうな通学路だった。
個人的な評価★★★★☆
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