小林 立
スクウェア・エニックス (2016-03-25)
売り上げランキング: 8
咲-Saki- 15巻 感想です。
今回はまるごと咲さんの出場する大将戦の話。ここまで物語が進んで阿知賀編のキャラもちょくちょく登場するようになってうれしい。
冒頭では咲の嶺上開花の能力が解説されていた。これまでそんなもんなんだろうと思っていたけど、解説によると手牌の中でカンできる牌がわかったり、山の中でも4枚目が現れる1~2巡前に感じられるそうだ。もしかしたら系統は怜の能力に似ているのかもしれない。
その咲の嶺上開花は姫松の末原に狙って鳴かれることで封じられていた。

大将戦は末原以外みんな能力者。その中で対能力者のための戦いを見せる末原が一般人代表としてかっこよかった。
清澄はインターミドルチャンピオンの和ばかりが注目される中、しっかり咲をマークしているし他の能力者対策にも能力を感じ取れる咲を観察することで間接的に察知したりもしていた。
弱点やクセの看破に定評がある赤土晴絵や福路キャプテンみたいで頑張りに好感が持てた。凡人魂しかと見た。
有珠山の獅子原の能力は少し毛色が違っていて別に麻雀専用の能力ではなく、元々の異能を麻雀に転用しているようだった。神代のように神様を使役しているようで、使役する神様それぞれ固有の能力で防御や攻撃をしていた。
ツモを偏らせる能力を自分に使ったり相手に使ったり、汎用性が高くてかなり上位で強い能力だと思った。

ネリーは序盤冴えなかったが、意図的に嶺上開花をさく裂させていた。

咲のメンタルへの攻撃の意味だった感じだけど、咲はマホちゃんとの闘いを経て成長し涙しながらにこれを耐えていた。
こんな感じで準決勝ともなると大将戦はくせ者揃い。
今回咲さんはネット麻雀の経験を活かし後半は自分のペースを取り戻すも基本的にはダメダメ。凡人末原と獅子原がインパクトありすぎた。咲はもう一段覚醒しないと今後の戦い厳しいんじゃないだろうかね。
ネリーは運の波をコントロールできる能力を持っていた。試合のこれまではそれを抑えていて終盤において絶好調になるよう調整していた。
それにより最後の最後に大きな和了を連発。まるで会心の一撃が三連続当たったような無双攻撃。

気が付いたら大将戦は終わっていた。結果、決勝に進めるのはネリーの臨海女子と棚ぼたで清澄…
咲でさえ場合によっては敗北していた戦いだった… 最後の最後に恐ろしいものを見たぜ…
終了後ネリーが咲に言ったセリフもそうだよな。

こういう偉そうなところネリーは天江衣っぽい性格のキャラだと思った。
何かを出し惜しみしていた獅子原にもその能力を自分に使ってみろと言って、使わせた結果悶絶することになるネタキャラっぽいところもそう思うw

プロの大会には相手の腕をマヒさせる能力者もいたっては驚きだ。獅子原の相手選手へのオカルト的に直接攻撃もかなり危険だし。悪用もできそう。
決勝を控え阿知賀の山猿は禍々しくなっていた。

全国大会を経てえらく変貌したものだ。強豪選手みんな気配を感じ取れるレベルになってるし。今のビビりな咲がこの穏乃を前に嶺上開花できるかだいぶ怪しいんじゃないの!?
決勝が楽しみな中、その前に5位決定戦があるそうだ。
怜が心配だなぁ。新道寺のリザベーションはやっぱり強そう。大将戦でのリザベーションVS獅子原の対決に期待。
最後は宮永家の家が消失している現場が登場して終わり。いよいよ咲と照の確執の物語が始まるのだろうか。
カバー裏にはシノハユより大人になった慕の姿が描かれていた。

口ぶりからしてどうやら慕は今ではプロとして活躍しているようだ。
現在の慕についてはファンはとても気にしていることだろうに、こんなおまけページであっさり明かされてしまうとは誰が予想できようか。しかもちゃんと同時発売のシノハユ6巻で慕が言っていた通り髪を伸ばしているし。
あと、咲-Saki-の新たなスピンオフで千里山の怜と竜華の中学時代?の漫画が始まるそうだ。とても百合っぽい内容になりそうだな。
個人的な評価★★★★★
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