成田良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2015-01-10)
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Fate/strange Fake 1巻 感想です。
各陣営とその他のキャラの紹介程度の内容ながら、ここまで今後の展開が楽しみになるとは思わなかった。キャラ紹介だけなのに、様々な思惑が交錯する血生臭いダークファンタジーの装いを見せていて、本編が始まればどれだけ面白くなるのか計り知れない。
物語は一応パラレルという扱いのようだけど、第五次聖杯戦争の後の時系列。
米国政府に所属する魔術師が大三次聖杯戦争を模倣してアメリカ西部のスノーフィールという街で、開催した偽物の聖杯戦争の物語。偽物だからサーヴァントは6体でセイバーのクラスはなし。
アーチャー陣営表紙にも描かれているからネタバレだけど、サーヴァントは英雄王ギルガメッシュ。
聖遺物を使ってある魔術師が召喚したが、マスターはすぐに死亡。そして新たなマスターは原住民の少女に権利が移った。目的はスノーフィールの街を聖杯戦争用に改造した魔術師たちを駆逐すること。
元のマスターは、我様に不遜な態度を取ったし、聖杯戦争に参加するために妻と息子を処分するクズ野郎だったから自業自得だね。
最強のサーヴァントだけど、今作ではどんな活躍を見せてくれるのか楽しみでならない。主役なのかそうでもないのかどんな役割を持っているんだろう。慢心も心配。
バーサーカー陣営マスターはロード・エルメロイⅡ世の弟子。しかし魔術師として変わり者で、調子を狂わす辺りは師匠とのやり取りは第四次でのウェイバーとライダーを思い出すw
聖杯戦争に参戦したがる弟子をなだめるが、失敗した場合、征服王を召喚できる触媒と思われる物を渡そうとしていたところもウェイバーの人の良さを感じるね。
でも結局ウェイバーの趣味のゲームのアンケートはがきのプレゼントの玩具のナイフを触媒に、昼間の公園で堂々と適当にサーヴァントを召喚してしまう面白いマスターだった。でも無邪気な怖さも感じる。
バーサーカーは切裂きジャックだったけど、史実でも正体不明だから架空の人物として召喚されていた。聖杯に臨む願いも自分の正体を知ることだし。聖杯ってこんな英霊も召喚できるのかと驚いた。
あと元々狂人的な殺人犯だから狂化してないのも特徴的。
アサシン陣営アサシンのクラスは基本「ハサン」で固定なはずだけど、今回召喚されたのは髑髏の仮面も被っていない少女。偽りだから色々と歪みが出ているのかもね。
正体は才能がありすぎて山の翁になれなかった暗殺者。尊敬する彼らを狂わせた聖杯を破壊することが目的で召喚されて早々マスターを殺害。しかしマスターは死徒でそんなアサシンの動向に興味を持ち観察する道を選んだのだった。
儚いサーヴァントのようだが、歴代山の翁の能力を全て使えるそうだからアサシンの中でも最強かもしれない。
キャスター陣営サーヴァントの正体は不明だが戦闘力は人間以下。しかし本物よりすごい贋作の宝具を作るスキルを持っている。
UBWより作れる数は少ないけど、質は高いと思っておけばいいんだろうか。それにまだマスターにも隠している何かがあるようだ。小物臭がしてたけど、案外そうでもないかもしれない。
マスターは黒幕と手を組んでいるスノーフィールの警察署長。人間の手で英霊に勝つことを目的にしているのが面白い。キャスター製の宝具を部下に持たせて参戦するようだ。
ギルガメッシュの強さも認識しているからどんな戦いをするのか楽しみ。
ライダー陣営この陣営が個人的には一番気になってる。
マスターは黒幕の協力者の夫婦になる予定だったが、植物状態の娘がマスターに。娘が植物状態になった原因は両親が某蟲使いの技術を盗み出し、改造して細菌使いの技にして強化のため娘に施すも失敗したから。娘の安否よりも子供を埋めるかを心配している糞親たちだった。
だが娘のサーヴァントの能力により両親は娘の望む行動を取るだけの人形状態にw こいつらも自業自得。
マスターの娘は固有結界に近い夢の世界で過ごしていて、無防備と言えば無防備な気がする。
サーヴァントは「スペイン風」や「酷使病」と言ったパンデミック級の病気の概念のようだがよくわらない。語り継がれる伝説ではあるが、そもそも生物じゃないし。一部の英霊も架空の人物ということを考慮すればありなのだろうか…
黒い霧のような存在で実体を持たないサーヴァント。どうやって他のマスターは対抗するのだろう。触ったら重い病気になるようだし。
ランサー陣営マスターは銀狼の合成獣というこれまたイレギュラーな存在。元々魔術師が神クラスの英霊を召喚するための触媒にする予定だったが、逃げ出して生きるという執念からエルキドゥを召喚する。
ご存じギルガメッシュのお友達だね。ギル様も友の参戦に歓喜して本気を出すし、今回のサーヴァント皆強力だ。
この二人の戦いは描かれていたが、ギルはいきなり乖離剣を使いエルキドゥもそれを防ぐ攻撃を放つし大迫力バトルだった。この戦いを見ていた他のマスターの対処も気になるところだ。
他にも重要っぽいキャラが多数登場したけど、まだ色々わからんわ。アインツベルンも何かしているし、令呪を身体に分散して持つキャラも登場したし、こいつは何ものなんだろう。それになぜか召喚された男セイバーも謎。
エクスカリバーを使ったことからあのセイバーなんだろうけどさ。ジャックザリッパーやバーサーカーの例にならってアーサー王は男に違いないという伝説から召喚されたのだろうか。
そんな感じで随所に渡る期待高まる緻密な設定の数々。続きが気になって仕方がない。
個人的な評価★★★★★
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