秋★枝
KADOKAWA/メディアファクトリー (2014-08-23)
親が詐欺の被害に遭って作ってしまった借金を返済するために、マジック:ザ・ギャザリングのような架空のカードゲームの大会に出場して賞金獲得を目指す女の子の物語の第2巻。
今回も暗い表情で殺伐と確実にデュエルに勝利していく「まなか」のエグ戦い方が面白かった。
およそ主人公が使うデッキとは思えないカウンターカードで邪魔しまくりなデッキ(パーミッション)や嫌らしいデッキ破壊などえげつない戦いをするヒロインが次はどう勝つのかたまらなく楽しみな展開だった。
まなかは順調に勝ち進むが、まなかの背景も事情も知らずに犯罪紛いの嫌がらせでまなかを負けさせようとする同じ学校の女子どもが今回非常に鬱陶しかった。こいつらクズすぎた。
最初は、まなかが自分のデッキを盗んで戦っていると対戦相手に嘘を言って、さらにまなかのデッキレシピを暴露して不利な状況に追い込む作戦。

対戦相手の男「
王子」が見た目も心もイケメンだから余計に女子どもが腹立たしかった。
まなかは王子さん相手に一戦目は負け。ジリ貧な勝負だったから結構焦った。だが当然二戦目三戦目は勝利。
相手の考えを読みまくって勝利するまなかさんの先読み力が凄まじかった。影のかかった顔で淡々と無気力でつまらなそうにフィニッシュする姿が可愛く感じるわw

良い勝負だったけど、王子さんが最後まで嘘を信じてしまっていたことが残念だ。
暗い雰囲気の対戦だけど、「
ロマンさん」との対戦は息抜き回で爽やかな戦いだった。ロマンさんの使うデッキは特定条件を満たせば勝利できるカードが入ったデッキ。エクゾディアとかそんな感じ。

こういう大会でも条件を満たしてロマンあふれる勝利を目指すロマンさんの戦い方が明るき気持ちで楽しめた。
一戦目は得意のパーミッションで手堅く勝利したが、二戦目はロマンさんの勝利カード4枚連続使用でカウンターしきれず敗北したのがネタ的に面白かったw 同じカードは4枚までだろうに、こんな偶然たまに起こるんだよなw

そして最終三戦目。まなかはロマンさんの持ち味の勝利条件カードを奪ってのロマン勝ち。

ロマンさん相手でも容赦ない。こういうわかりやすいデュエルも息抜きにいいね。
だけどやっぱりこの作品。まなかは瑛太がくれた起死回生のカードを捨ててこの勝利を得ていた。せっかくのカードが墓地に捨てられるのを見てしょんぼりする瑛太の心中は察するわ…
さて、陰湿な嫌がらせをする女子どもの次の手は、まなかのカードに傷を付けて、まなかがマークドカードを使って不正をしていると次の対戦相手に嘘をついたのだった。今度は敗北ではなく失格を狙うと…
しかし対戦相手の「
ここな」はこれが女子どもの嫌がらせの嘘だということを見抜き、逆に侮蔑の言葉を送っていたのがかっこよかった。まなかとの勝負にも正々堂々と挑み潔く敗北。

今回、色々精神的に疲弊しているまなかに味方がいることがわかって安堵した。瑛太も応援してくれているとわかったし、1回戦で戦ったふとみんとも雰囲気が良さそうだった。あんな勝ち方だったにも関わらず。
ここなもカードスリーブくれたりしていたし、物語が進むにつれ味方が増えていくのかも。
結局まなかは全勝を飾った。どうやら途中1回も負けたらダメという試合形式ではないようで、主人公だから勝つという安心感はなくなった。でもまなかが負けてる姿が思い浮かばないんだよなぁ。
次の対戦相手はまなかが怖いを感じる女性だった。何かあるのかな。
まなかは疲労がだいぶたまっている様子だが次回も期待!
個人的な評価★★★★★
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