西尾 維新 VOFAN
講談社
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ポケモンとかモンハンとか艦これが忙しくて読み終わるのに時間がかかってしまった…
さて今回は暦と忍野扇が出会ったころの物語。
暦がおかしいのか扇の力なのか、扇はなかった約束や過去などを不自然にあったことにしちゃうんだね。どこにでも不自然に馴染んでるという感じ。
そのせいで暦とは昔からの仲間のようなポジションに立っている。
転校してきて早々暦に近づいてきた扇は二人で校内にあるはずのない教室に閉じ込められてしまった。教室の怪異っぽいけど、それは謎だった。犯人は扇な気がしないでもないけど。
閉じ込められた教室は暦が1年生だったころの教室でぼっちがさらにぼっちになる事件のほったんとなった学級会が開かれた日時で時が止まっていた。
かつて開かれた学級会は
老倉育という同級生が主催で、クラスの有志でテストに向けて開いた勉強会で誰かがテストの問題をカンニングしてその勉強会に反映させ不当にテストの平均点を上げたからその犯人探しが目的だった。
今回の物語は謎解きを楽しむミステリー。
暦から情報を頼りにかつてわからなかった犯人を探すわけだけど、さすがにわからん。めだかボックスで難しい暗号を考えた作者だけはあるw
でも扇は暦の情報から犯人を推理し導き出したのが面白かった。目の付けどころが怖いくらいだった。
しかも犯人が残酷で、結末もひどい。
当時、老倉は下校時間に限界が来て最終手段として犯人を多数決で決めるという暴挙に出たのだった。
その結果犯人となったのは老倉本人… もちろん無実だけど学級裁判の結果クロとなりました…
その後老倉は不登校に…
そして時は経ち、暦と扇が出会ったばかりの現在に至り老倉が再び登校してきたのだった。
老倉はとある理由により1年のとき以前から暦のことを親の仇のように恨んでいた。今度はその恨みの理由を探るというのが謎解きだった。
この章では暦の記憶力の悪さがうざかったな。ここまで覚えていないってのも不自然に感じるくらいに。
ここでも扇の名探偵っぷりが発揮して暦が恨まれる理由も判明。やや逆恨みって感じはしたけど暦の発言や現状を見れば腹が立つのもうなずけるだろう…
3つ目の謎解きは老倉の行方不明の母親探しだったが、扇と扇を怪しむ羽川のバトルが見物だった。
羽川は何やら扇の正体をうすうすわかっているような感じだった。暦の老倉宅訪問を二人のどちらと行くかという対決も羽川必死だったし、最初の教室の怪異も意味深なこと言ってたし。
今回の内容がミステリーだけに、ここまでの内容で扇の正体を見極めるヒントは出ているのだろうか…
老倉の母の行方の謎を羽川はすぐに解くことはできなかったが、扇は少ないヒントからあっさり解くことできた。
羽川もその後解けたが、扇が最初にこの残酷な真実を思いついたことに正気の沙汰じゃないとコメントを述べていた。まぁこの残酷で惨い真実を真っ先に思いつくなんて性格が歪んでるし、人の悪意しか見ていないような感じがするな扇ちゃん。羽川をあそこまで侮辱するのも頭おかしい。
だが全ては解決し、老倉は大団円で転校することになった。暦に残した最後の手紙の内容が気になるな。
これは上巻だけど綺麗に終わったし老倉の再登場はないかな(たぶん)。手紙の内容はきっと永遠に謎のままだろう。
今回の物語は老倉というヒロインを使っての、忍野扇というキャラクターの紹介だったように思う。依然よくわからないキャラではなるけど、多少はマシにはなった。
扇について何か考えがあるっぽい羽川が早くメメと再会して何かしら助言を貰って欲しい。あと暦物語のあの気になる続くも早くしてくれ。
個人的な評価★★★★★
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