前回言彦のバギクロスで死亡した善吉たちだったが、善吉だけいつもの教室ではなく暗闇の中でだが意識を持っていた。
そして黒い背景の中、過去キャラたちからセリフだけの声援を受けていた。だいたい誰のセリフかわかるし、最後が安心院さんのセリフでちょっと嬉しい。
完全に覚醒した善吉は無傷どころか服も綺麗なままで、これまでのことは思春期特有の妄想かと戸惑っていた。しかしことの真相は常套が『童謡使い』で死体を2日ほど若返らせ善吉を復活させていただけだった。
曲がりなりにも死亡状態からの完全復活なんて童謡すげーなw
現在の戦況はというと、不知火言彦と生煮が互角に戦っている状態だった。その互角な戦いに善吉は驚くが、後から生煮がひょっこり登場した。ポーズがいつものようにウザい。
この生煮の話によると現在言彦と戦っている生煮は杠かけがえだった。何を言っているのかry

ここでやっとかけがえの舌に書かれていた「喩」の文字の謎が明らかになった。かけがえはもう一つのスタイル『換喩使い』を持っていた! さすがナンバーゼロさんw
ある言葉を概念の近しい他の言葉に置き換えることを『換喩』といい、wikipediaの例によると「(日本の)国会」を「永田町」と喩えたりすることと書いてある。わかりやすい。よくニュースで「永田町では~うんぬん」と耳にするし。
転じてかけがえは己という概念を同族性の別の概念に置き変え、言い換えることができるそうだ。今回は『言葉使い』というものを、『全分家代表』と互換していた。
めだか戦でかけがえがこのスタイルを使ったかはわからないけど、梟博士のように実質全スタイルを使用できるというわけだね。
かつて行橋が特技でめだかに化けていたが、あれは共感能力が高い行橋だからこそできる『普通』だったそうだ。今更こんなものが解説されるとはw あれはある種スタイルだったのかも。
かけがえが屈辱的にも生煮になったのは、生煮本人が善吉に『逆説』を伝授するまでの時間稼ぎだった。

生煮はスタイルはパターンだから振動として伝えることができると言って、共振作用で伝えようとした。ちなみに昔王土がやってた徴税も同じような原理だった気がする。振動って便利。
なぜ善吉かと言えば、他のみんなはめだかちゃん含め死亡していて、重傷な常套の今のコンディションでは善吉一人しか生き返らせられなかったからだそうだ。
常套本人は童謡の対象外だとしても梟博士を生き返らせ、また梟博士に童謡を歌ってもらってみんな復活させればよかったものを… 梟博士が言うことを聞くがどうか怪しいところだけど。
そうでなくてもめだかや球磨川を生き返らせたり、生煮本人が戦わないのは、生煮が主義も志も夢も希望も思想も何もなくなんとなく生きているだけの奴だからだそうだ。生煮だから煮え切らないらいしい…
だからこれまで適当に自由にウザい行動ばかり取ってきたのか。こんなやつを漆黒宴の代表にしなくちゃいけなかった贄波家に同情する…w
そして英雄としての言彦がそんな状態で戦うことができるのは人外である安心院くらいと言っていたが、まったくもってその通りなんだろう。
また、スタイルは相手の気持ちがわからないと届かないから、不知火の肉体を使っている言彦に挑むのは善吉が最適で、だからめだかや球磨川ではなく善吉を選んだのだった。
なるほど。ヘリや空母の気持ちがわかる生煮さんでも、不知火の気持ちまではわからなかったのか。きっとスタイルは相手の気持ちがわかるほどより強く共感して強い効果を出すんだろうな。
『漢字使い』は意味深に石とか投げてたから自分と共感しているのかもね。そもそも「しんにょう」の意味なんて日本人でも知ってる人は少ないだろうし、スタイルの効果の対象はあくまで自分で、制約と誓約みたいな感じで扱っていたのだろう。
ヘリや空母だってがんばれば気持ちがわかるはずだ。だって最近じゃ何でも擬人化するじゃないか。あれは擬人化対象のことがわかっていなければできなことだし。共感できる、気持ちがわかるとはそういうことなんじゃないのかな。読者も作者に共感しなきゃね。
この期に及んで善吉は弱音を吐くが、常套に童謡の効果が切れたらまら死ぬから死ぬ気でやれと言われていた。
ちなみにこの状態で復活して再び怪我をした場合、スタイルを解除したときの本来の怪我はどう反映されるんだろう。上書きされ多く怪我をするのか、過去の怪我はリセットされて本来の傷だけに戻るのか… うまく使えば応用が効きそうな能力だと思う。
生煮はあたかも自分の正体は安心院さんであったみたいに善吉を励まして期待を持たせたが、そんなことはなかった… いつものウザい生煮だった。

しかし無事善吉は一時的にだが逆説が使えるようになった。ツェペリのおっさんがスピードワゴンに波紋を流して一時的に使えるようにしたみたいだw
そしてまた、今度は過去キャラたちからのメッセージの妄想が黒背景ではなく顔付きで流れてきた。こんな重要な場面でも登場する鹿屋先輩は平戸ロイヤルみたいに愛されてるね。読者ではなく作者に。
善吉はこれらの声をきちんと幻聴だと理解してても、みんなの言葉だけで戦えると闘士を燃やしていた。最後の言葉も善吉の幻聴なのかな…。違ったら嬉しいな。

時間稼ぎ中のかけがえには限界が来ていた。かけがえは不知火の気持ちがまったくわからない上に『逆説』を使える『だからこそ』勝てないでいた。
でもかけがえが『逆説』を使える『だからこそ』勝てないのなら、一時的に『逆説』を使えるだけの善吉も同じじゃね?勝てないじゃん。
それに不知火の気持ちがわからないから勝てないんじゃなくて、そこは逆説が作用して不知火の気持ちがわからない『だからこそ』勝てるにならないのか?
不知火は掴みどころがなくて気持ちがわかりにくいし、善吉は二つの要素で逆説的に負けちゃうぞ。気持ちがわかる・わからないは『逆説』使用の前段階のスタイルの条件としての例外だとしても不安だ。
『逆説』の適用範囲もスタイルの設定動揺理解が難しい。
とある魔術の禁書目録の『黄金練成(アルス=マグナ)』のように、常時発動型で何でも出来ても悪いイメージを想像しちゃったらそこで敗北というタイプなら「だからこそ勝てない」と考えてしまった時点で終了だろう。
しかし自分で自由に『逆説』を定義して発動できるなら適当な『逆説』を作って簡単に勝てるじゃないか。まぁこれをしないということは前者のタイプなのかもしれない。
あるいは『逆説』で起こせる現象に制限があるのかも。死者は生き返らない、だからこそ生き返るとかできたら強いし、本当に何でもできてしまう。『強化大嘘憑き』もいいところだ。
かけがえも嘘八百で八百人の『逆説使い』で戦えばいいのに。それに実質全てのスタイルを使えるなら『誤変換使い』で怪我をなかったことにできないのか? 知識の必要な『漢字使い』は難しいだろうけど。
善吉が満身創痍のかけがえを抱きかかえながら不知火言彦に挑みそうなところで今週は終わった。善吉は若干かけがえの胸を触っているように見える…

今週も深く考えれば混乱する内容ではあったが、お荷物だった善吉が活躍する流れになって面白かった。
適当に生きる生煮がみんな死亡してからやっとまともな活躍をし始めたのは手遅れすぎるけど、善吉が不知火を救うためにどう『逆説』を使うのか期待しよう。
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