野村 美月
エンターブレイン
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この恋する挿話集は短編集で1冊に短編がたっぷり10作も収録されていた。
“文学少女”と恋する牛魔王(ミノタウロス)
遠子に恋をした柔道部の牛園が心葉と協力してもらって告白しようとする話だった。
遠子先輩の鈍感さが面白いエピソードであった。
牛園もあれじゃ心葉の代わりにはなれないな。
“文学少女”の今日のおやつ ~『更級日記』~
校庭に無断で恋愛ポストを設置する話だった。とても短かったから、本編の謎を明かすという意味が強いかもしれない。
“文学少女”と革命する労働者(プロレタリア)
題材は蟹工船でボート部のもめごとを遠子先輩が解決するという話だった。
それと文芸部の部員集め。心葉が入りたいという人を断ったところには安心した。
“文学少女”の今日のおやつ ~『万葉集』~
バレンタインの話で、遠子先輩が心葉にチョコのような甘い話を要求したところが面白かった。
そして琴吹さん…このときのチョコは水戸夕歌と一緒に食べたんだね…
この話で遠子先輩が心葉に上げたチョコが後のエピソードで出てくるとは…
“文学少女”と病がちな乙女(クロエー)
題材はダフニスとクロエーで、遠子の友達の果歩の恋を後押しする話であった。
ここで遠子のチョコの思いが明らかになった。こんないい先輩に心葉は意地悪するなんてまったくもってけしからん。
“文学少女”の今日のおやつ ~『ムギと王さま』~
心葉が一年生のころ遠子先輩が木の枝にリボンを結ぶというおまじないを実行する話であった。
鳥のひなが木から落ちていたから木に登っていたという言い訳がかわいらしい。
心葉もたまにはいいことをした。
無口な王子(プリンス)と歩き下手な人魚(マーメイド)
このあたりから面白さが加速していった気がする。
退院から三ヵ月後美羽が児童館でバイトをする話だった。そして芥川君の話でもあった。
美羽は嫌いな子供と交流して本編のときよりも成長した気がする。神に挑む作家で明らかになった美羽の職業はこのバイトが影響していた。
そして芥川君を救えるのはやはり美羽なんだな。
“文学少女”と扉のこちらの姫(レディ)
麻貴が遠子と初めて会った時の話であった。麻貴は出会ってすぐヌードを頼んでいたのかw
そして姫倉に逆らえず高校も囲われた檻と思っていた麻貴を変えたのは遠子であった。
遠子がいなければ麻貴は今頃爺さんの言いなりだったに違いないと思った。
“文学少女”と浮気な預言者(ヨカナーン)
流人が文化祭で心葉と遠子をくっつけると麻貴と賭をする話であった。
麻貴のメイド服姿の挿絵はレアだった。賭の結果は自明だけど流人は恨まれすぎだ。
だが麻貴と最後は…
“文学少女”の今日のおやつ 特別編~『スノーグース』~
大学の寮に入ったあとの遠子の話であった。それを同じ寮の人が語っていた。
遠子先輩が心葉の進境を知らせる手紙を読んで泣くシーンは俺も泣きそうになった。
ということで次回は外伝で心葉が3年生になり新入部員が入って来る話だそうだ。
あと恋する挿話集 2には琴吹さんと森さんの話も収録されるらしい。琴吹さんも好きだから楽しみだ。
いつ発売されるのだろう。
個人的な評価★★★★★
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