山田孝太郎
メディアファクトリー (2011-11-22)
前回はセシリーがレ○プされるシーンがあって盛り上がったが、今回はどちらかと言えばシリアス路線で物語が大きく前進し、謎が増えた。
表紙のセシリーは服がビリビリに破けて恥ずかしい格好になっているw
6巻はセシリーとルークが技術交換のために軍国に赴くところから始まった。これまで独立交易都市周辺のみで話が進んでいたから新鮮だった。
セシリーを行かせた市長や団長の話ではセシリーの存在には本人も知らな秘密があるようだった。セシリーは“奴の忘れ形見”でルークが聖剣を打つ者に対して、セシリーは“鞘”を継承する者だそうだ。
セシリーの家には聖剣を納める重要なアイテムとなりうる鞘が存在しているのかもしれない。
途中暗殺者に狙われながらもセシリー一向は軍国に到着し、さっそくそのトップである
ゼノビア様に会おうとしたが、その前に臭いからお風呂に入ることを強要されていた。
画像泡は余計だね。でも読者投稿コーナーのイラストを見る限り少年少女の読者も多いようだから仕方のないことかもしれない。
そしてドレスに身を包んだセシリーはいよいよ軍国の王であるゼノビアと面会となった。

今回そのドレス姿のセシリーがとても可愛いかった。
いつも仏頂面の軍師を抱えるような軍国の王がとんなやつかと思ったら、気さくな年若き少女だったw 見た目は幼女でも悪い大人の傀儡というわけでもなく、皆の支持を集め手腕もあった。
少女王ゼノビアは軍国の立場をセシリーに説明した。軍国はヴァルバニルを再封印ではなく倒すことを目的としていた。この点はセシリーたち交易都市と違えている。
そのために聖剣の複製ができればいいのだが、それが程遠い現状、聖剣のレプリカを大量に作って物量作戦をすると説明した。
だがセシリーは悪魔契約を抑止力として使っている軍国を信用できずにいた。
こんな発言をしてもセシリーとゼノビアは場を変えれば友人のように接していた。ゼノビアが思いのほかいい奴で良かった。
一方ルークは軍国にある聖剣師の工房で技術交流をしようとして追い返されていた。わざわざ頼まれてまで来たのに…
また、帝国では近隣群衆列国を合併し国の面積を大陸の2/3にまで増やしていた。
シーグフリードも暗躍していたが、こいもただの人間と思っていたらワケありの存在だった。まず前回セシリーをレ○プしておきながら性別がないとか言うし、魔剣エヴァドニを分身と言ったり、本名も「
シーグフリード・ハウスマン」とハウスマン姓だった。
こいつは何者で目的は何なんだろう。
ルークは土下座してでも工房に入れてもらおうとしていた。ルークが父から継承した技術は圧倒的に足りなくて、それを補うためにかつて盗まれた技術を継承している軍国の工房をどうしても見たかったそうだ。
こういう事情があるなら見せる側の軍国工房も複雑な想いだろうね。
そして今回ルークがここまでしたのは、ルークの残された右目が失明しかかっているからだった!リサとの魔剣精製の代償らしいが、結構ヤバイようだ。最終回までに失明する気がする。
ルークの言葉に胸を打たれた工房の人はルークに工房を見せルークの知らない技術を提供し、ルークもそこから新たな刀で精製し始めた。日本刀の博物館みたいなところに行ったことがあるが、鋼の種類とかこれかなり奥が深いんだよね。マルテンサイト最強!
ゼノビアやアリアがセシリーの恋バナを聞きだしていると、そこに軍国からの使いがやってきた。使者の話は軍国は群衆列国と合併してヴァルヴァニルと戦う準備ができたから、ヴァルヴァニル戦における全権を移譲しろという強引なものだった。
これに応じればおそらく資源とか流通を押さえられ、もしも本当にヴァルヴァニルを倒した場合その功績で帝国は世界の支配者となってしまうだろう。
だから当然断るべき内容だが、軍国の使者はその権利を賭けて白兵戦をしようと提案してきた。無茶苦茶な提案にもほどがある。合同軍事演習ならまだしてもこんな無意味戦いで命を落とす兵士が可愛そうだ。
しかもこの提案を断ったら戦争とまで言ってきた。これなら戦争よりはマシな白兵戦に応じるしか手はない。ほとんど二国しかない世界で国際法もくそもないようだし。

軍国はこの要求を飲み白兵戦をすることになったが、シーグフリートが連れてきた軍は人外の群れだった…
これには軍国の人間も歯が立たずバッタバッタと倒れて行った。しかし唯一セシリーとルークだけが対抗できていた。
シーグフリードにセシリーの仇を取ろうとするところがかっこいいね。

セシリーたちは中立の立場だが、この介入で白兵戦はうやむやになり結果オーライのようだった。ルークとセシリーの関係もすごくいい感じで、ラブラブだったw
次巻以降も嵐のような展開になるようだから期待しておこう。
個人的な評価★★★★☆
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