ジャンプNEXT!が土曜日に発売しているのに気付かなかったッ! しかもこんな大切な号を見逃していたなんて!
久しぶりのめだかボックス最新話のレビュー。
扉絵は仲睦まじそうな球磨川と咲。

確かにこんな平穏があったんだね…
音楽ユニット『キヲテラエ』の全国ツアー最終日昼の部もクライマックスというところから番外編は始まった。
咲がいつものように最後でTシャツを脱ぎ棄て上半身裸になろうとしたとき、二階席の最前列でノリノリの格好でキヲテラエのライブを楽しむ球磨川の姿があったw

その姿を発見した咲は冷静にシャツを戻し脱ぐことはなかった。因縁の仲である球磨川の前で裸になるとか屈辱的だもんなw
ライブの後、球磨川は卒業してもいつもの制服でキヲテラエの楽屋に卒業式に来てくれたお礼とめだかちゃんに歌を教えてくれて命拾いしたお礼を言うために訪れていた。
しかし別に本当の理由があると察したぞめっきーは用事を思い出したと楽屋を出て行き気を遣っていた。それに比べじかじかはそのままマイペースにお菓子を食べ始めていて面白かった。こいつはこういうキャラだったのか。
そして球磨川と咲は二人っきりとなり昔話が始まった。ちなみに文化祭では咲のことを球磨川が露骨に避けていたということが明らかになり、別に「愚行権」のせいで偶然球磨川と咲が出会わなかったということではなかったとわかった。
そんな球磨川が改めて咲の前に現れたのは、なかったことをなかったことにはできない「大嘘憑き(オールフィクション)」が改造されて、なかったことにしたことさえもなかったことにできる取り返しのつくスキル「虚数大嘘憑き(ノンフィクション)」になったから、なかったことにしたことを戻そうとあちこち順番に回っていると話した。
なるほど「安心大嘘憑き(エイプリルフィクション)」の強化版ということだね。あれから間もなく改造に成功したんだと推測する。
取り返しのつかないスキルだった「大嘘憑き」から考えれば、大分前向きなスキルで幸せになったんだなと思う。
だけど人為的に改造したスキルだからいつまで持つかは疑問だそうだ。
球磨川はこの「虚数大嘘憑き」で咲の水槽学園に関する記憶を戻してあげると言ってきた。やっぱり咲は球磨川に記憶をなかったことにされていたのか。あのときのセリフが意味深だったもんなw
だが咲は即答で断った。球磨川の都合で大事なものをとっかえひっかえ足したり引いたりされるのは嫌だそうだ。
それに当時の大嘘憑きはかなり不安定らしく完全に記憶が消去されたわけでもなかった。
咲が覚えている最後の記憶は支配者VS敗者決着シーンで、「操作令状(エラーメッセージプレート)」で支配された水槽学園のメンバー、元生徒会執行部や小説版に登場した安心院さんの端末たち、アニメのオリジナルエピソードに登場した絵図町筆がそれぞれ武器を手に球磨川と取り囲んでいた。

しかし安心院さんが作った勇者の剣や実銃を持っている人もいれば、箒と散り取りビートバンなど武器にならなそうなものまで意味不明だなw
それに咲にとって櫛は幼馴染みで大切な友達なのに結局操作しちゃうのかよ。小説版では球磨川から守るために奮闘するほどだったのに。さすが混沌すらも操るマイナス。
咲が球磨川と一緒にいたのは蛇籠が復活するための繋ぎで、復活した蛇籠はカードが身体中に刺さった状態で機関銃を構えていた。ここまで操作されるとハンター×ハンターのカイトのように哀れになる…
そして咲がこのスキルを利己的に使わないのは勝ちも負けもなくプラスもマイナスもない理想郷を作りたかったからだった。犯罪がなくなれば善行がなくなり心が無くなれば悩みもなくなるそんな世界。悪平等な世界を。
そんな咲を『ばーか』という球磨川の蔑んだ顔が珍しい。こんな咲だから安心院が気に入っていたんだろうか。蛮勇の刀「殺気姫」を与えアイドルになるという夢を叶えたりするほどに。
咲が操った人たちで球磨川を囲んだのは「大嘘憑き」対策で、死んでも死をなかったことにする球磨川を連続で殺し続けることによって永遠の死を与えるためだった。こんな不毛で単純作業も操り人形ならやってくれるから。悪刀「鐚」の攻略法みたいだなw
球磨川も認める大嘘憑きの攻略法を編み出した咲がこれで解決とこれから殺される球磨川の前から去ろうしたところまでの記憶が咲にはあった。
ここに球磨川がいるということは自分は逆転負けしたと考える咲だったが、去ろうとする球磨川にライブの夜の部のVIPチケットをプレゼントした。
かつては同じ学園で争っていたけど、立場が変わると変わるものだね。友情を感じた。球磨川も本当は咲の記憶を戻す気はなく一蹴して欲しかったそうだ。そういうめだかや安心院とも違う咲らしさに触れたかったらしい。
安心院さんと球磨川のペアも好きだけど、咲と球磨川のペアもいいんだよね…
元々は球磨川さえ手駒にする咲のキャラクター性とそのスキルで「却本作り」でも止められなかった安心院さんの自殺衝動を止めたかったそうだが、咲は安心院と戦う前に球磨川に螺子伏せられたそうだ。でも負けていないらしい。
あのとき咲が球磨川の元を去ろうとしたとき、自らの弱点でもあるはずの櫛ちゃん含め全員螺子伏せられていた。

咲はあの状況からどうやってと驚くが、武器がおかしい人が交じっていたし隙がないほどでもなかったように思うw
だけど球磨川は「操作令状(エラーメッセージプレート)」の思い通りにしか操れないという弱点を突いて、螺子伏せたそうだ。
やりたいことしかできなくて、やりたくないことができないという弱点はすなわち、咲が球磨川を殺したくなっかったということだった。

咲ちゃん親友の櫛は操っておいて球磨川は殺せないほど情が湧いているとw 何だかんだでいいコンビだったもんな。
これにて咲は敗北。螺子伏せられ記憶も一部消されてしまったのだった。

『好きな人を傷つけたり。まったく人生 思い通りにゃいかないぜ』と言いながら咲ちゃんの顔面に螺子を刺す球磨川はきっと安心院さんのことも思い出しているのだろう。好きだから顔面剥いだんだし。
情に負けた咲に情に勝って螺子伏せた球磨川が勝るはずがないから『また勝てなかった』というオチ。いつもにもまして強引な気がするw
球磨川がVIP席でキヲテラエのライブを楽しもうとするとその隣の席には王土さんが居た。
王土も人生は失敗ばかりで、めだかも安心院も言彦も敗北からは逃れられなかったと全てを悟ったように語ってくれた。すでにスキルが使えなくなっているのではと思うほど達観した感じだった。
それにVIP席を取るほどキヲテラエのファンだったとはw
キヲテラエの咲による新曲は負けっぱなしだった友達が生まれて初めて勝利を収めたことを祝し、その友達に捧ぐ応援歌だった。曲名は「GOOD LOSER GOOD LUCK」。

前振りの咲のセリフが感動的だったなぁ。咲ちゃんこんな感動演出をしちゃうくらいだからやっぱり球磨川を殺せないんだね。
ライブ後、王土が球磨川と語り合おうとするとそこにはもう球磨川の姿はなく、キヲテラエの楽屋には水槽学園の学ランで螺子を包んだ花束ぽいものが置いてあった。

これで水槽学園での因縁も終わりということだろう。
球磨川は所持していた大量の携帯を破壊して捨てながらライブ会場を去り、この夜を境に足跡はあらゆる記憶から途絶えて消えたそうだ。

携帯を破壊したのはこれまでの関係を全て断ったということなんだろう。
どうしても記録が残ってしまうこの世界に記録を残さず生きるのは確かに勝ち目のない戦いだけど、同窓会でも消息不明のままだったということは現状は勝っているのかな…
久しぶりのめだかボックスとても面白かった。
もう読めないとか悲しいぜ。ファンブックを楽しみにしよう。そして悪あがき程度にこのジャンプNEXT!のアンケートはめだかボックス押しにしておこう。
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