怪獣8号 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
怪獣8号 1巻 感想です。
個人的に待ち望んでいた1巻。この漫画は最近推し。
あたかも地震のように怪獣という災害が多発する日本が舞台の物語。その分、怪獣退治のエキスパート「防衛隊」が存在していて被害は出るが対応はできていた。

主人公は防衛隊により討伐された怪獣の死骸を解体して街を綺麗にする仕事に就く32歳のおじさん「
日比野カフカ」

地震に余震があるように怪獣にも余獣という小型の怪獣が付随して出現するから危険な仕事なのに、名誉を一身に受ける防衛隊に比べ地味で評価されない日の当たらない仕事であった。
防衛隊の中でも実力も容姿も世間に認められ人気の隊員「
亜白ミナ」が本作のヒロイン。

カフカとは幼馴染で幼少期に一緒に防衛隊になろうと誓い合った仲だった。なのに差が大きく開いてしまい、宇宙兄弟のようになっていた。
1巻ではほとんど出番がなかったから、早くカフカとの絡みが見たい。幼少期の約束は覚えているみたいだし。
カフカは解体作業中に防衛隊を志す後輩「
市川」と共に余獣に襲われ病院送りになってしまった。
この後輩も面白いキャラで、最初は夢を諦めたカフカを馬鹿にするような態度を取っていたが、カフカの優しさや土壇場で自分を庇ってくれたかっこよさを見て良い相棒になるところが良かったw タイバニみたい。
病院では突然現れた人語を喋るネズミサイズの怪獣に寄生され、カフカはなんと人間サイズの怪獣になってしまう。心は人間のままだから鬼とは違う。見た目と力が狂暴なだけ。

唯一の理解者は市川だけで他の人間にとっては敵にしか見えない。だからほぼ孤独に近い状態になってしまった。
それでも怪獣の力で他の怪獣を倒し、子供を助けて「怪獣さん ありがとう」と感謝されるところはかっこよく泣けた。

怪獣になってしまったカフカはその後防衛隊から「怪獣8号」と名付けられ指名手配のような存在になってしまった。未確認生命体第4号と呼ばれた仮面ライダークウガのようだ。だがクウガ同様に自由に人間の姿にも戻ることができ、ひとまず安心だった。
市川と共に受けた防衛隊の採用試験は共に一次試験は合格。実技や適性を見る二次試験に進む。
そこで出会ったエリート少女「
四ノ宮キコル」におちょくられながら試験に挑んだが体力試験ではほぼ最下位。
年齢的厳しさや他の受験生の質の面からダブルできつい状況だった。でも卑怯だからと怪獣の力は使用せず、高齢でありながらがんばる姿は応援したくなる。

カフカは他の受験生が好成績を収める中、その後の試験でも厳しい現実を突きつけられていた。エリート少女も伊達ではなかった。

ワンチャン可能性があると思われた第三試験も過去2年の怪獣の解体作業の試験から変更され怪獣退治となっていた…
しかし怪獣解体の経験で培った怪獣の弱点の知識などから意外と良い立ち回りをしていた。これならもしかしたらという感じで。
怪獣退治の試験が終了しキコルでさえ油断した時、カフカとは異なる人間サイズの喋る怪獣が突如襲い掛かってきた。この怪獣にはここまで圧倒的実力を見せたキコルでさえ一方的であった…

討伐したはずの怪獣も強化状態で復活し本格的にヤバイ状況で、キコルでさえ抵抗を諦める中そこに駆け付けたのは当然カフカ!カフカはキコルの前で怪獣に変身して頼もしい限りだった!カッコイイ!

おじさんがかっこよく活躍する漫画は名作と叫びたい!
世間的に日陰者だったおじさんがその本質を見てくれる人にちょっとずつ認められ活躍していく感じかな。
普段目立たないおじさんが活躍するところでは期待通り活躍をしてみせ、しかも1巻もここで終わるのかというところまでの収録で、物語の見せどころが凝縮された1巻目だった。
個人的な評価★★★★★
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
