福本 伸行 三好 智樹 橋本 智広
講談社 (2019-02-13)
売り上げランキング: 109
中間管理録トネガワ 8巻 感想です。
善良な市民には迷惑なことに悪徳企業帝愛の業績は良いらしく、雇用も増え新しくやってきた黒服たちの自己紹介は1巻のときよりもひどかったw

新たな黒服たちは「崎」が多かったり「山田」が多かったり複雑な名前が多かったり皆ゴルフが趣味だったり、今でも大変な区別をさらに難しくするやつらばかりだった。今回だけのゲストキャラだと思いたい。
利根川が採用に関わっていないからこれも会長の勝手気ままの一つだろう。
帝愛内部で麻雀が流行りだし、利根川や黒崎も一緒に卓を囲むようになっていた。しかし利根川は黒崎に勝てずにいた。
しかし意外なことにまさやんには秘めたる麻雀の才能があった。

そこでまさやんを黒崎にぶつけるが、トラウマにより麻雀どころではなくなったのは予想外の落ちで面白かったww

さらに麻雀回は続い、今度は遠藤の指導により一流のイカサマ師になったまさやん。雰囲気は髪の質感的にもアカギの様w
まさやん教育によって色々キャラが変わるから面白い。

黒崎へのトラウマも克服していざ再び勝負を挑むのだが、今度は全自動雀卓を前にツバメ返しを封じられまたも敗北。
まさやん回の安定の面白さを満喫できる麻雀ストーリーだった。
グレーゾーン金利撤廃の話は帝愛の金儲けのシステムを封じる激痛な法改正で、これによりクズ共が帝愛に押しかけ過払い金請求をしてきた。

債務者たちは扉を破壊してまで兵頭に制裁を加えようと押し入ってきたが、利根川や兵頭が脱出するための時間を稼ぐ黒服やまさやんがなんだかカッコイイ回だった。

黒服たちにここまでブラック企業帝愛に愛社精神があったのは驚きw
半ば愛護動物のようになってしまっているまさやんも、利根川や黒服たちのために本当に影武者としての役割を果たして見せて泣かせる活躍だった。

こんな帝愛崩壊のようなエピソードだったが安心の夢落ち。
この物語は時空が歪んでそうだけど、カイジと利根川が会う前の話で、グレーゾーン金利は撤廃されていない。2019年現在は撤廃されているがこの時はまだ帝愛は大丈夫w
だがぜひ現在の時空で帝愛を見てみたいものだ。
大雪のために帰宅難民となった黒服たちが事務所でパーティをして一夜を過ごす話は、彼らもそこらのサラリーマンと変わらない血の通った人間だなぁと思う物語だった。カイジ本編のような冷徹な無機質さは感じないほのぼのエピソード。
個人的には上司である利根川の物まねは面白かったし、大学生の宅飲みのような雰囲気は楽しそうであった。

個人的な評価★★★★☆
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