仲谷 鳰
KADOKAWA (2018-01-26)
売り上げランキング: 141
やがて君になる 5巻 感想です。
今巻では侑と燈子が手を繋いで水族館デートをしていた。

性別が同じという点を除けば普通の男女のカップルのようなイチャイチャデートで、この後に穏やかでない展開が待っているとは思いもしなかったw
記憶喪失と過去の三つの人格をテーマにした演劇の結末が侑提案で変更されることになった。
この演劇の主人公は燈子が亡き姉になろうとする自分と重ねていて、今のおよそ正しいとは言えないスタンスを貫く燈子が演じるには危うい雰囲気のある設定であった。
過去を選ぶこれまでの脚本から未来を選ぶ新たな脚本への変更は燈子以外は賛成。沙弥香も燈子の気持ちを理解しながらも燈子のためにと変更に賛成したのは英断だったと思う。その後愚痴られてやや親密度が下がってしまったのは気の毒だった。

そしていきなり登場した後輩に燈子を掠め取られた沙弥香は自分が怖くて踏み込めなかった一歩を踏み込んだ侑の存在に心をざわつかせていた。
暗黒面に落ちてもおかしくないような表情をしていたけど、今の二人の関係を邪魔するのは惨めだからと踏みとどまっていた。ここで踏みとどまれるのは常識人だと感じた。

なんだか救われないキャラだけど、最終的にはどうなるんだろうなぁと気になっている。
不安が心を包む燈子は今の自分を確認するために侑にキスをせがむが、侑は断固拒否。

このときの侑の想いを信じ、いざ新たな結末の演劇の幕が開けようとしていた。

侑が好きということ以外己を否定して亡くなった姉の真似をする遠子が演劇が終わったころどう変化するのか次回期待しよう!
十代の主人公、ヒロイン、サブキャラ達含め精神が未熟かつ不安定で揺れ動く描写が面白かった。
個人的な評価★★★★☆
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
