KADOKAWA / メディアファクトリー (2016-09-25)
売り上げランキング: 36
ノーゲーム・ノーライフ 9巻 感想です。
今回は機凱種(エクスマキナ)との物語。
ジブリールたち天翼種(フリューゲル)と同じく大戦時からずっと生きている種族で、対象を学習し同種族で共有し無限進化していく種族。
空と白が治めるエルキア連邦は『 』の勝利に次ぐ勝利で、二人の圧倒的な実力を知らない他種族は裏があるのではと勘ぐって実質的に手を出せない状況になっていた。
その隙に帆楼をアイドルとしてプロデュースしたりしていた。「989(くうはく)プロ」もゲームと考えると後々これまた無双することになりそうだったw
手が出せないはずのエルキア連邦に突然現れたのが機凱種13体。異世界の技術である携帯電話まで解析して接触してくるなどスペックの高さが最初から描かれていて疑心暗鬼になっていたけど、機凱種の目的はかつてシュヴィが愛したリクと子供を作ることだった。
現在の機凱種は大戦と経年劣化の影響で残存数はわずか13体。このままでは時間の問題で滅亡する状況に追い込まれていた。
仲間は魂の情報を貰うことで増やすことができるが、シュヴィがリクを愛しているという感情を全個体で共有しているため、リク以外との行為は嫌だとロックがかかりリク以外とは子供が作れない状況だった。
そのリクとソラが同一人物だと激しく思い込んでいるため、今回こうやってやってきたのだった。
リクと結ばれないなら滅んで種のコマを失ってもいいと考えているため話の主導権は機凱種(エクスマキナ)にあり。その行為をするために盟約に従って空単体に勝負を挑んで勝利。機凱種(エクスマキナ)が提案した勝負の内容がチェスなのが良かった。
空は敗北し時間の指定はなくてもいつか機凱種(エクスマキナ)と行為に及ばなくなってしまったが、それまでの間機凱種(エクスマキナ)は猛烈にアプローチしてきた。男の個体も女の個体も。
タブレットPCを探られ空のオカズを解析してまで様々なアプローチをしてくるもホモルートなどどこかズレているところは面白かった。
そしてジブリールの渾身の転移をも学習して追跡してくるなど種族としてのスペックの高さはもしも敵に回したらヤバいなぁと感じさせた。今は愛を育むことが目的なため基本的には人類の味方でいてくれてるけど。あくまでリクと空は別人で機凱種(エクスマキナ)は勘違いしているだけ。
寿命云々なんて事情はあるけど、機凱種(エクスマキナ)にとっては感情的に空はリクなんだろうと解釈した。
そんな機凱種(エクスマキナ)に自分を諦めさせ、リク以外との仲間増やしも解禁させるために空は自分のヌード写真と直ちに子作りする権利をかけ勝負をすることになった。
今回はちゃんと『 』VS機凱種(エクスマキナ)全員で、勝負は変則ルールのチェス。変則ルールのチェスと言えば最初のあのチェスを思い出すが、ゲーム性としてはあれと同じだった…
いつもの奇策やルールの裏をかいた勝利を楽しむのではなく、対話のためのゲームだったと思う。
このゲーム中で空は自らがリクではないことを完全証明するが、個人的にはあまり納得していない。自己の定義は自分だけしかできないから、自分が違うって言ったら違うってことでしょ?うーん…
勝負の最中、少女型の機凱種「
イミルアイン」は勝手に妄想し空は自分の夫であると決めつけて、どの個体よりも愛が重いポンコツなところが可愛かった。
『 』に敗北した機凱種(エクスマキナ)は盟約に従いリクへの愛を捨てられ、子作りのロックも解除され種族が滅びる道はなくなった。空とリクが別人だということも理解してくれたし。
これで機凱種(エクスマキナ)との関係は平等に戻ったかに思えたが、元来の機凱種(エクスマキナ)の人類への愛は変わらず、またリクへの愛情は今度は空に移り変わっていた。
エルキア連邦に加わるなどの盟約は交わしていないが、それでもテトと勝負をするときは必ず手を貸してくれるそうだ。
機凱種(エクスマキナ)はかつてリクを守れなかったことを後悔しているのもあるが、空たち人類に対する全幅の信頼は大戦時のリクたちの活躍あってのもので、ここまで長い間それが続いていると考えるとこみ上げ来るものがあった。
イミルアインもそのままエルキア連邦に居座ることになり、ジブリールに並びチート性能の味方がまた増えたのだった。でも経年劣化の影響で全力は出せないみたいだかから、そう無茶はしないだろう。
さて、次は10巻の前に番外編が入るそうだ。映画も楽しみ。アニメ二期もやってほしいんだけどな。
個人的な評価★★★★☆
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
