KADOKAWA/角川書店 (2015-06-04)
売り上げランキング: 11,772
帝国の神兵 1巻 感想です。
2014年になっても太平洋戦争が続いている世界が舞台。
帝都と呼ばれる主人公たちが住む都市は、夜間の外出禁止と帝都外への渡航禁止の決まりを設けなんとか一般市民の昼間の生活だけは平和を保つことができていた。
主人公の「
藤本」は禁止されている夜の世界に興味を持ち、クラスメイトの少女「
柊」と共に隠れて飛び出して行ったのだった。
でも夜へのあこがれは、生きている意味がわからないから死んでもいい、だけど自殺する勇気はないから戦争に巻き込まれて死ねたらなぁ…という中二で痛い思想からだった。クールぶってる所とかも痛い主人公w
そして夜の世界で二人が見たものは連合国軍の爆撃機ではなく、禍々しい姿の異国の神「神威」だった。

この神の退治を担っていたのは日本の神の力をその身に宿した「
神兵」と呼ばれる兵士だった。二人を助けてくれた神兵は偶然にも藤本の中学のときの同級生の少女「
アキ」だった。

タケミカズチの力で戦うが不意な一撃を受け負傷。そんなアキを助けようとして藤本は重傷。
そこでアキは藤本を助けるために食べることで神の力が覚醒する「神口」を藤本に使用。こうして藤本は死の神であるイザナミを身体に宿して蘇生し、神威を撃破したのだった。

死の神の力とか、敵を灰にする力とかいかにも強力で、中二な藤本君が好みそうな異能だと思った。
正式に軍に入り神威と戦う道を選んだ藤本は、一般市民には秘匿されている現在の日本の状況について教えてもらっていた。神威は1945年までちゃんとした連合国軍と戦っていたのに、そこから突然成り変わって攻めてきたそうだ。

連合国軍の新兵器とか言ってるけど、違うんだろうね。そして世界に残されている陸地は帝都だけで他は全部沈んだってのも地球ヤバい。

夜間の外出禁止と帝都外への渡航禁止はこれが理由によるものだった。ここまで陸地がなくなっているということはジリ貧な戦いを強いられているんだろうね。
人類同士の戦争と言ってるけど、これはもはや人類の存亡をかけた戦争になっている。ゆゆゆみたいな世界になっている。
主人公の神の力はそこらの神兵より別格で強いらしく、なおさら藤本の中二っぽさが加速しそうだ。周りの大人たちも藤本少年が思春期だと認識しているのが面白かった。
また、藤本と違い重傷を負わなかったため記憶を操作されて日常に帰された 柊さんは、藤本は戦死したと聞かされショックを受けていた。しかし記憶を操作される前に残したメッセージを頼りに現場から録音機と神口を回収し一般人でありながら神の力に覚醒していた。

どうやらこっちのヒロインは主人公に対してヤンデレのようで、軍から取りかえすことを目標に立ててるし今後の動向が楽しみだ。
海外の神々の姿をした未知の敵に異能の力で立ち向かう王道ファンタジーバトル漫画で、これから面白くなりそうな設定と謎が多い作品だった。
個人的な評価★★★★☆
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
