衣笠彰梧
KADOKAWA (2017-10-25)
売り上げランキング: 10
ようこそ実力至上主義の教室へ 7巻 感想です。
今回はCクラスリーダー龍園とDクラス影のリーダー綾小路直接対決の物語!まさにボス戦。
この戦いがメインで展開されたが、間に次なる物語の伏線も多く散りばめられていて新展開も楽しみになる仕様になっていた。
冬休みを間近に控え、DクラスはCクラスへの昇格をほぼ決めていた。そんな中龍園はDクラスに潜む支配者探しに躍起になっていた。
仮にDクラスのリーダーが明るみに出ても劇的に現状が良くなるわけではなかったが、龍園は私闘にも近い形ながらリスクも背負い人員も動かせるだけ動かしていた。
意地でも黒幕を見つけてやるという龍園の執念を感じるストーリーで、無人島でのサバイバルでも見せた勝利へのこだわりは人一倍と感じた。
高円寺が坂柳を幼女と見下した上で小物扱いしたことに坂柳が食って掛かるという珍しい場面もあった。これが高円寺がいつか動く伏線だったら嬉しいな。
龍園が手駒としては使えないと判断した椎名ひよりと綾小路が読書を通して交友関係を持つという高校生らしいイベントを謳歌してたけど、これもなんか不吉な伏線に感じたw
学校に綾小路の父が退学を求めてやってきたのも面白い展開で、それを理事長である坂柳の父が庇ったり、何かしらの手で退学に追い込むとしたのも不穏な感じだった。ルールに従ってどうやって外部から退学に追い込むのだろうかw
父は綾小路をこの学園に逃がした親切な世話係はを自死に追い込み、その優秀な息子もとことん追い込み悲惨な日常にしてやったらしい。息子は綾小路を恨んでそうだね。この辺りは何かありそうと思った。
父の来校で茶柱先生が綾小路を脅してAクラスに上がらせようとしていたのはハッタリだったと明らかになった。だから綾小路はもう協力する必要はないと今後何もしないらしい。恩人の死を知っても平然としていた彼がそう言ったのならそうなんだろうが、何をきっかけに再起するのかは今後楽しみだ。そうしないとAクラスは無理だろうし。
堀北兄の元生徒会長は学園の仕組みを変えようとしている新会長の暴走を止めて欲しいと綾小路の部屋に訪ねてまでお願いしていた。この伏線はさっそく終盤で龍園対策で使われることとなったw
さて、龍園のクライマックスの手段は黒幕の正体を知る軽井沢のいじめの件と暴力のダブルパンチで追い込むという方法だった。そのためにペナルティ覚悟防犯カメラを壊すまでしていた。
軽井沢は綾小路の裏切りのことや、龍園たちに心身共に追い詰められても最後まで正体を吐かなかったのはかっこよかった…
そして最終的に龍園の前にやってきたのは綾小路本人!堀北元会長も何かしら揉め事があったとという目撃者役で離れた場所に待機させて。この借りできっと新会長と戦うのだろう。
こうして龍園は黒幕の正体と軽井沢のいじめという揺すりネタを握り、綾小路は暴力事件というネタを握っている状態となった。
しかし軽井沢は強く、いじめの件はバレてもいいと宣言し、綾小路も正体がバレてもいいと開き直り形勢は逆転。暴力に打って出た龍園も返り討ちで完全に追い詰めた。
あらゆる方面で負けた龍園は暴君の資格を失ったと自ら全ての責任を負って自主退学しようとするが、それも綾小路の手によって封じられてしまったw
今後はリーダーを辞任して表に立たない方針だから、新たな敵が現れることだろう。今後もCクラスはモブにはならないようだ。
次の物語からDクラスも追われる立場になるわけで、綾小路が動かないDクラスの動向が楽しみだ。
個人的な評価★★★★★
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