江島 絵理
講談社 (2015-10-06)
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少女決戦オルギア 2巻 感想です。
前回の続きで、昨晩殺し合いをした亜子と昼間に再会し、一緒に普通の女子高生のような放課後を過ごすことになってしまった舞子。
バトルロイヤルのルール上昼間に攻撃をするのは禁止だが、何をしでかすかわからないほど鋭い視線を向けてる亜子が怖い。
ところが亜子はこういった普通に慣れていないだけで、こういった普通の女子高生として生活に憧れていたのだった。
だからこそのお友達になりましょうのお願いと不戦協定。

最後の二人になるまでは戦わないことを約束するが、バトルロワイヤルもので不戦協定って嫌な予感がするな…
そして再び夜がやってきて少女同士の死闘が始まる。
バトルロイヤル参加者の人数が開始時の半分以下となり、強い少女の存在が目立つようになってきていた。舞子の必勝パターンだった戦術も通じなくなっていって、モブキャラとの戦闘でも死と隣り合わせ感が伝わってくる緊張するバトルだった。
そんな中出会った少女「
もえ」は、少女を追い詰めて死に瀕した恐怖から苦悶する表情を観察することで快楽を感じる狂った性癖の持ち主だった。
抵抗できないようにしてから笑顔でいたぶって殺すやり方に戦慄するキャラだった。こんなやつFate/Zeroにもいたなぁ…

しかも被害者の必死の命乞いとか絶命するまでの描写が生々しくてぞわぞわする。
そんな相手と舞子は戦闘になってしまった。しかも舞子が腕を負傷していて不利な状況と見るや、殺し合いなのにも関わらず自ら腕を捨てるほどの戦闘狂。
参加している女子高生たちはスピードタイプとかパワータイプとか得意分野があって、それは決して両立しないそうだが、もえは一見パワーもスピードも両立しているように見えた。スピードタイプの舞子に付いてこれるレベル。

その能力の正体と打開策を考えながらの戦闘が面白かった。格上相手に頭を使って戦うスタイルは今後の舞子の武器になる気がする。
ところが策が間に合わず、スピード自慢な脚を刺され抵抗力を削がれてしまって死を感じる展開に。絶望しきった表情にぞくぞくする…

ここから能力の正体を解いて逆転までとはいかなくても相打ちで時間切れまで持ち込めたのはすごい展開だと思った。でもここでもえを逃がしてしまったのはどちらかと言えば非常にマズイ状況だと思う。
そんなもえも亜子のように舞子に近づいてきて友達にw どうせ最後は殺し合いなのに周りにこんな強キャラばかりが増え不安が膨らむわ…

また、舞子たちには知らされていないゲームの事実を知る他の参加者も手を組もうと言い出して、わりと大きな勢力ができつつあるようだった。これは終盤辛そうだ。現状このチームで舞子が最弱だろうに。舞子も仲間が増えるリスクをちゃんと理解しているからなおのこと悪い。

今回も死の恐怖の描写が秀逸で、肝が冷えるようだった。闇雲に増える仲間も将来的な危険性を孕んでいるし主人公の先行きに不安が募るぞくそくする展開だった。
個人的な評価★★★★★
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