鳴見 なる
KADOKAWA/角川書店 (2015-02-13)
渡くんの××が崩壊寸前 1巻 感想です。
両親が他界し、小学4年生の妹が自分の全てな主人公「
渡 直人」。そのシスコンっぷりは部活の勧誘や友達からの遊びはもちろん、委員会の仕事まで断るレベルだった。
妹の「
渡鈴白」も兄にべったりで、小学4年生にしては幼さが目立つ可愛い幼女だった。

兄妹は親戚の家を転々としながら、やっと今の叔母の家で平穏と言える日常を手にしていた。
そんなとき直人の前に現れたのはかつての幼なじみの「
館花紗月」。
しかしこの幼なじみは登場の仕方から怖かったw
ストーキングしながら名前を連呼。

鍬を片手にホラーなセリフ。

そしていきなりの窒息しそうなくらいディープなキス。

紗月は幼少時こそ直人と良好な関係を築いていたが、なぜかある日兄妹が大切にしていた畑を荒し、直人を裏切ったのだった。それが今でも糸を引き直人に激しく嫌われていた。

そんな紗月が兄妹が新たな畑作りにチャレンジしようとしているタイミングで現れるから怖いw
まぁでも畑を荒らしたのは仕方のない理由があってのことのようだった。ストーカー気質は本物っぽいけど、根はいい子のようだ。
もう一人のヒロインは直人の転校先の学校のアイドル的存在の「
石原紫」。なかなかに天使のようなヒロインだった。

誰にもなびかないように見えて、なぜか直人に対しては勉強を一緒にしようと誘ったりして、気になっているような素振りを見せる正統派ヒロインだった。

二人のヒロインと実妹という三人の女の子に囲まれ、色々な方面から翻弄される直人が面白い作品だった。
実妹は兄の前では基本幼過ぎる小学四年生だけど、ときたま大人の女のような腹黒さを見せるし、兄が思っているほど単純ではないところがあって小学生でも女の怖さを感じたw
兄の気を引くためにかわざとテストで悪い点数を取ったりするところは心の闇を感じるけど。
紗月の異常性は直人のことを大切に思っているからこそなんだろうね… 嫌われる理由は鈴白も同じはずなのに、打ち解けているし。意中の相手に憎まれても誤解を解かない健気な姿が可愛いヒロインだった。
紫は今回そこまで登場しなかったが、現在の直人のトレンドは紫で、この年代の男子らしい姿が微笑ましかった。次回は紫のターンが来るようだから掘り下げられるのを楽しみにしておこう。
鈴白が兄離れをしたら、妹が全てな直人はどうなるのかって話や、直人の唯一の友人との関係性など1巻から伏線が多く独特なヒロインといい個性的で面白い漫画だった。
個人的な評価★★★★★
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