つねよし
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
誰も知らない塔のある町 1巻 感想です。
高校生の主人公「
諭」は幼なじみでヒロインの「
樹」や親友の「
洋佑」と高校生らしい楽しい日常を送っていた。

また、諭は樹の親友でクラスメイトの「
麻緒」と交際していた。幼なじみ=敗北属性は鉄板だねw
さらに悲惨なことに、麻緒のことを親友と思っていたのは樹だけで、麻緒は樹のことをうざったく感じていたのだった。


諭と麻緒のデートに麻緒も一緒についてきちゃったことをきっかけに二人の関係は悪化。幼なじみちゃんは本気で良かれと思ってついてきたのに、幼なじみ属性はほんと救われないなぁ…
親友と思っていた相手に拒絶されてここは素直に撤退。
しかしこの当日、デートが終わった後、麻緒は何ものかに心臓を抉り取られて殺害されてしまった。心臓をえぐった痕以外は綺麗なままでどうやって犯行に及んだのも謎。

喧嘩して永遠の別れをしてしまった樹にとっては非常にショックな出来事で、親友たちと一緒に事件の謎に挑んでいくこととなった。
マスコミに憧れる樹が正義のマスコミとして事件に挑んでいくってのが面白い。
麻緒の遺体の第一発見者も同じ学校の生徒だったが、この生徒は建設途中で工事がストップしているビルの5階から落下して死亡。しかも主人公たちの目の前で。

これを皮切りにこの平和な街で謎の連続怪死事件が始まったのだった。主人公たちと顔見知りの生徒たちが次々に殺され、よくわからない死に方をする人もいれば、赤外線トラップみたいなのに引っ掛かって殺される人も…

意味深な殺され方があったかと思えば、科学的な殺され方もあって不気味な展開。
オカルト研の「
近衛さん」は主人公たちとは別にこの一連の事件を独自の解釈で調べていた。

そこで出てきた古代マヤのチャックモールと呼ばれる心臓を捧げる祭壇と麻緒の死と関係してそうだし、生贄の話とか現代日本にオカルト要素が絡んできそうな装いだった。
それにタイトルにもある塔も長年住んでる住民であってもどうして建造されたのか知らない謎の建造物。それに関係するのか建設途中のビルも中に入ってみれば、1階の入り口以外は5階の壁に出口があるだけで他には何もないという目的不明で不気味なビルだった。

怪死事件はさらに続き、ラブラブなバカップルの片方がまたもや不審死。

バカップルだったけど、微笑ましさもあり不思議とうざくなかったから結構エグイ展開。

同じ学校の身近な人たちの連続怪死事件と、それに関係ありそうに描かれている存在意義がわからない塔やビルの不気味さが面白い作品だった。オカルト的な都市伝説との関係にも期待している。
個人的な評価★★★★☆
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