濱田 浩輔
講談社 (2018-11-22)
売り上げランキング: 99
はねバド! 14巻 感想です。
インターハイは準決勝。綾乃の対戦相手は三強の一人で三年生の「
志波姫唯華」
高校生にとっての二学年の差は大きいし、当然強かった。彼女の持ち味は類稀なる冷静さで、分析力がやっかいな相手だった。
序盤ははっきりと志波姫の優勢で試合が進み、綾乃のスタイルは完全に読まれていた。完全に。
普段煽る綾乃だが、今回は逆に煽られていたのも面白かったw

しかも無駄な挑発行為ではなく、この反応からも綾乃を分析していてさらにペースを自分のものとしていた。

綾乃には煽り態勢がないのは笑ったw 普段煽っているのに。
劣勢な綾乃はインターバルでなぎさに激励されていたのは熱いシーンだね。ちょっと前にあんなドロドロとした対決をしたのにw

志波姫は例え失点しても綾乃に気持ちよくプレイさせないようなしたたかな戦いをしていて、ちょっとした雑談でさえ心を折るきっかけにしようとするほどだった。

こんな選手だけど嫌な性格って感じはしなくて、むしろフレゼリシア女子のキャプテンとして信頼感を感じた。上司になってほしいタイプ。
綾乃もやられっぱなしではなく、第1ゲームの中盤以降やっと覚醒。

さながら写輪眼に覚醒したサスケのように打球を正確に読み、同点にまで追いついて見せた。
綾乃の武器であるクロスファイアは志波姫によって封じられていたが、覚醒後はやっと使えるようになってきた。
テニスの王子様の「飯匙倩(ハブ)」みたいな特殊な軌道を描くクロスファイアにはさすがの志波姫も初見では対処できなかった。

しかしここは監督が活躍。一流の選手の監督も一流で、同じファームから放たれる回転数の異なる打球の種類は5種類だと分析し、志波姫も試合中に微細な癖を見抜いて早くも綾乃のクロスファイアを攻略してきた。
攻略までのスピーディさが凄まじく、いい試合すぎた。
綾乃はならばと、切り札とも言える必殺技の使用を決断。ラケットのガット部分でシャトルの羽根を折ることでさらに特異な軌道を描く打球を放った。

コーチは今使うべきではないと言っていたのが敗北フラグに思えるが、この打球を返せるかってところで終わり。
高次元な対決で面白すぎる!
データ系の選手は咬ませ犬になりがちだけど、それを感じさせない地に足のついた強さを感じさせる選手でこのまま綾乃が負けても不思議ではないと思う試合であった。
個人的な評価★★★★★
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