天瀬晴之
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2巻からの物語は他国との関わりも出てきて、それに伴って他国との間で適用されるルールも新たに登場した。他国との戦いがこの物語の本筋なんだと知らしめる起承転結がはっきりとした悲惨すぎる展開だった。
1巻からの続きで、和樹たちはさっそく逢の知り合いの「
山岡ゆり」の王国に接触をした。しかし山岡ゆりの王国はすでに女王の ゆり だけしか生存しておらずほぼ滅亡状態だった…
部屋に案内されて早々悲惨な結末を示唆する白骨死体が登場してシリアスな空気なのに、そんな中、ゆりが突然逢を襲って(?)濃厚なガチレズシーンが始まって意味不明すぎたw

今回は前回のような身分の違いを利用した強制オ○ニー命令とは違って、他国同士だからただの知り合いのお姉さんが一方的に襲っているだけw この作品の方向性はわかったわ。応援する。
レズシーンも落ち付き、ゆりは逢に免じて持っている情報を洗いざらい教えてくれた。ちなみに他国同士では王様同士でしか会話ができないというめんどくさい仕様だった。これにより王様が臣下には内緒で裏切る密談をできるというわけだね。
ゆりの王国が滅んだのはほとんど男女間の対立が原因の内部崩壊だった。
ゆりの王国はリーダーの
織田という男がクズ野郎で、王様になった途端女子三人を外から鍵がかかる部屋に監禁。食事やトイレは男の手を借りなければできない状況にされていたそうだ。
さらに男どもはその状況に愉悦を感じ、風呂とトイレをプライバシーゼロで監視するようになったそうだ。こっちの王国は強制ストリップショーをさせられたわけか…

年頃の男女混成の王国はどこも似たり寄ったりなのかな… 鬼畜でエッチな命令に走っちゃって…
女子たちが王様になると、男どもは女子たちの監禁場所に現れないことで命令されることを防ぎ、部屋から出られない女子たちは食事も水分補給もできずトイレはおまるを使用せざるをえなかったそうだ…
あまりにも鬼畜だな… 支配が長続きすればなお悪くなっていただろうと容易に想像が付く。男どももよくここまで鬼畜になれるものだ。看守と囚人の実験状態なのかも…
しかし女子たちは裸エプロンで料理を作らされそうになった隙を突いて、王様織田の殺害に成功。虎の子の拳銃も手に入れ地獄を潜り抜けたかと思えば、今度はその現場を見ていた他国「
御子柴の王国」の属国にされてしまった…
そうして御子柴の王国の何かしらの実験台にされた挙句、みんな死亡による現実逃避をして現在に至ると…
御子柴による支配がどんなものかは語られなかったけど、自殺するほどだからお察しということだろう。
味方同士で戦っていちゃこうなるという反面教師のような王国だった。
話終わったゆりは現在女王様の逢に宣戦布告し、逢は言われるがままにそれを受諾したのだった。

ゆりが最後にプレゼントすると言っていから、何かと思えば交戦開始の超展開! ここまで親切に事の顛末を語り聞かせ、王国民もゆり一人なのに!
だが平和な現代日本では戦略兵器である拳銃持ってるからここでパンッパンッパンッとしちゃえば勝てちゃうんだよねw
慌てる逢たちだが、唯一和樹だけはゆりの言葉を信じて冷静だった。極度の男性不信になっているゆりが認めるくらいだからやっぱり出来る主人公だ。
ゆりが拳銃を向けた相手は和樹たちではなく自分。ゆりは最期に逢を応援して拳銃自殺。奇しくも戦争の勝利者となった和樹たちはそのボーナスとして「
タレント」というアイテムみたいなものとして効果不明の「
十字架」を手に入れたのだった。これがゆりからのプレゼントというわけだね。

出来レースながら初めての戦争を経験し、勝利条件が「
王の死」ということを学んだ。この先の展開、この王の死という勝利条件が重くのしかかりそうだ。
王国ゲェムとはえっちな命令をする王様ゲームのようなものではなく、この他国との戦争のことだろう。この物語この先死者多数になるんだろうなw
和樹たちが知らない他国同士でも戦争が勃発。

領土を20も持つ強国と底辺高校の新参DQN王国。慢心している強国の女王様は魔法のような能力を使用して力の差は歴然と思われたが、DQNは味方を平気で犠牲にする無謀さで女王様は撤退を余儀なくされてしまった。
追い詰められた時、そこに偶然通りかかったのは主人公たちの仲間の俊太郎。王国ゲェム参加者たちは引かれ合うのか図らずも新たな王国との接触。

今回も面白かった~。
他国も続々登場し、戦争も頭脳戦から物理攻撃までやり方は様々なようだし、この先待ち受けているであろう戦いが楽しみだ。またハレンチな支配者も出てくるのかなw
個人的な評価★★★★★
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
