普通の大学生をしていた主人公の「
永川慎一」はある日ビルの屋上が落ちてきたヒロインの「
真田夕希」とぶつかり、二人して死亡してしまった。
しかし死んでも死にきれない慎一は神様の情けにより一つの命を夕希と二人共有することで死亡まで7日間の猶予を与えられ、自分か夕希かどちらが生き、どちらが死ぬか決めなければならなくなった。
一つの命を共有しているため二人は数メートルくらいの距離を空けると胸が苦しくなったり、痛みやその他肉体
的な刺激、感情も片方が感じるともう片方も感じ片方を殺して7日後生き残ろうという手は使えなかった。
必然と狭いアパートで同棲生活をすることになるが、夕希はTシャツにパンツという格好で寝る上に寝相が悪いため、シャツがめくれて健康的な男子である慎一には目の毒のようだったw

快感までも伝わるという同人誌のような設定だから、慎一がクズ野郎だったら大変なことになってしまっているw
それでも自慰行為を禁止してきた夕希への腹いせに、自らの乳首をいじって夕希に性的快感を与えようとしていたのはゲスかったw

こんな事態となり彼女とのデートもできなくなって慎一は仮病を使って約束をすっぽかした。
だけどそんなとき、夕希と一緒に買い物に行こうとしてばったり遭遇。どう見ても浮気ですw 事情があるとは言え、これは慎一が悪い。
仕方なく慎一はこのオカルトな事情を彼女とも面識のある小学校からの親友に相談して、親友はこの突拍子もない事情を理解し夕希との復縁に協力してくれることになった。
この事情を理解してくれたのはちょっと感動した。

そしてその夜、復縁に成功したかどうかそわそわする感情が夕希に伝わり、気になってしかたなくなった二人は一緒に連絡のつかない親友の家を訪問したのだった。
そこで目撃したのはまさに途中の親友と彼女の姿だったw

親友よ、さっきの感動返せよ。しかもお前さっき主人公の浮気を糾弾していたじゃないか。特大ブーメラン投げてんじゃねーよw
しかも開き直って逆キレするし、小学校からの親友なのにひどい裏切りだった。彼女もただのビッチじゃないか。
どちらが生き残るかという問題に関しては、主人公は飛び降り自殺の被害者の立場であると思われたが、そうではないそれぞれの背景は早々に語られた。
慎一は大好きだったお婆さんのボケが進行し、孫のことも認識できないレベルになっていた。それでも思い出の中の孫を大切にしていて、その祖母のために絵の道を進む主人公はぜひ生きてもっとがんばってもらいと思えた。
夕希は大学のサークルの色恋問題で濡れ衣を着させられ、同じく親友と思っていた子に攻められ屋上から突き飛ばされ落下していた。自殺ではなく他殺であった。
夕希と親友の関係は誤解が生んだ悲劇的な事件で、主人公の活躍で解決したかに思われたが、最後のどんでん返しがこれまたひどかった。
この親友は最初から全ての事情を理解していて、夕希が濡れ衣を着せられているとわかっていても尚夕希を悪者扱いして屋上から突き飛ばしていた…

友情とは何なのか一度考えたくなる物語だった。続けて二人分の友情ブレイク物語を見せられたら、人間不信になりそうだ。それなのに出会ったばかりの二人は感情がシンクロしているため仲が深まっていく。
結局どちらも被害者で、一番悪いのは夕希の元親友の女だった。そいう意味ではまったく関係ない慎一の方に生きる権利があるように思えるけど、こんな事情が明らかになって二人はどんな結論を出すのか気になるなぁ。
意外と物語中の時間経過は早く、すでに7日の折り返し地点に来ちゃってるし決着のときが楽しみだ。
個人的な評価★★★★☆
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