雨宮 慶太 木根 ヲサム 井上 敏樹
小学館クリエイティブ (2013-06-05)
作者は仮面ライダー555やアギト、鳥人戦隊ジェットマンの脚本を書いていた人で、どれも子供のころ見ていた作品で懐かしいが、この漫画の雰囲気が伝わってくるラインナップだ。
1巻から人が死にまくり、民間人でさえ拷問のような惨い殺され方をする、悲観的で不条理な雰囲気漂う作品だった。
人間が武器に取りつかれ
武装魔と呼ばれる化物と化し、民間人を虐殺する事件が発生している世界が舞台。

初期のヘビーだった平成ライダーを思い出す敵だった。人間を虐殺するアンノウンやオルフェノクをw
主人公の
凱は山里の刀鍛冶の家に拾われ育てられ、自身も刀鍛冶を目指し修行に励んでいた。
だけどある日、刀の製作中の事故で右腕を失いひと月も幻視痛に苦しめられ、見かねた師匠はこの世に二本しかない神が宿る刀「
死龍」を義手に作り変え凱を幻視痛の苦しみから救ったのだった。

古くからの伝統を大切にしたような雰囲気だったのに、いきなりすごい義手が登場したものだw オート○イルかよ。
ちょうどそのころ凱の兄弟子で凱のことを妬んでいる
辰巳は師匠の代わりに預かった業物の槍に魅入られて様子がおかしくなり、ヒロインの
さやかの服をビリビリに破り何かをしようとしていた…
凱はそれを止めに入ったが辰巳は槍をモチーフにしたような化物に姿を変え襲いかかってきた。そこで凱の右腕の義手も刀に変化をし凱自身も正気を失い暴走状態に陥ってしまった。

辰巳は止めを刺す前に逃亡してしまったが、凱も右腕の暴走が収まった。しかし現実逃避して幼児退行してしまったw
さやかが献身的に付きそうも元の凱には戻らず、村の祭で再び辰巳がやってきてさやかに襲い掛かるも震えあがるだけだった…
そこに現れたのは武装魔を倒す組織
処史代の
一条晴也でチャクラムを武器に辰巳の中の槍を破壊して完全に消滅させ二人を救ってみせた。

どうやら処史代の構成員は武装魔と同じように武器と同化してるけどその力を完全に自分の物としてコントロールしているようだった。
武器に取りつかれ欲望のままに暴走した辰巳や、化物化まではいかなくてもコントロール不可で暴走した凱と同じように。
他にも武装魔を倒そうとする組織がいて、魔を以って魔を倒すのは邪道と考え人間としての力で武装魔と戦う
我眉衆というのも出てきたが、自らの影に潜んでいた武装魔の不意打ちで噛ませ犬にもならず退場していったw

こいつは何だったんだろう。処史代とは犬猿の仲らしいし、今後はまともな奴が登場するのかもな。
そんなアクシデントは起きたが、武装魔の登場に凱は再び右腕を解放して暴走状態になりバトルとなった。

そしてまた武装魔には逃げられ今度は晴也とのバトルになった。晴也の目的は凱が武装魔になるようなら始末し、そうでないなら味方にしたいようだった。
そんなところで1巻は終わり。
だけど、表紙の凱の服装が処史代の制服じゃないか… ネタバレ乙!
内容は1巻ということで全編を通して設定と世界感の説明だったが、表紙のネタバレを除けばまだ物語の方向性が伝わって来ないから2巻もまだ説明が続くのかな。
でも物語自体は王道っぽい感じがする。王道ダークファンタジー。
1巻に出てきた設定だけを見れば結構気に入ったし面白くなりそうだと思った。敵と同じ力を使って敵を倒す。さらにそれを否定して別の考えの元敵と戦うやつらもいるという三つ巴状態。面白い要素は含んでいる。
あとは凱が力を手に入れて以降一度も正気に戻ってないから、力を得ての心境を聞きたいところだ。
物語が本格的に動き出すであろう2巻を期待しよう。
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
