志賀伯
KADOKAWA/メディアファクトリー (2014-05-23)
物語最終巻。
真面目だけど、友人でえっちな妄想をしたり、ちょっとした言葉で下ネタを想像してしまたったりしてしまう現役JC官能小説家「道長花」。

小説家の表向きの仕事は担当編集の対応を含めて兄をスケープゴートにして行っているが、今回なんとファンの前へ出なくちゃいけないサイン会をすることになってしまった。
サイン会でもえっちな妄想をしてしまう花はどんなピンチでおブレがないw

サイン会も兄が代役を務める予定だったが、病気でダウンしてしまったため花本人が着ぐるみで姿を隠して行うことになった。
だからバレはしなかったが、ファンとの交流を通して今後の仕事あり方について考えることになったのではなかと上から目線的に思った。それと着ぐるみの下はそのまま下着なのかw
サイン会はなんとか乗り越えたが、控室で姿を隠している人気小説化の素顔を撮ろうとするスタッフがいた。

出版社の身内にも正体を公表したがる悪い奴がいて、しかも兄が作者より妹がやっていた方が面白いからと(表向きには)捏造しようとするやつまでいてひどいものだった。
それを暴力を振るってまで全力阻止した担当編集さんが今回とてもかっこよかった。花たちは隠しているつもりで編集さんは見て見ぬフリをしてずっと花たちを守ってきていたのだった。
花を守る周りの人たちの存在が良い作品だ。
小説家の仕事のせいで学校の成績もピンチになった花は皆で試験勉強をすることになった。
ここでも妄想が尽きないのは健康的なことだな。妄想シーンを挟めるところには挟んでくるねw この作品。

花も高校受験を控え兄を代役に編集との打ち合わせで仕事を休業したいと申し出ていた。編集の前に座っているのは兄だが、実際に編集が意識しているのは少し離れた場所にいる花本人。
「二足のわらじは厳しいから今後もこれを続けるのは賛成しない」編集の言葉は二つの意味で取れるのがうまいと思った。
司法試験と作家業(の代役)を営む兄と花への言葉。この言葉で花は初めて作家として編集の前に姿を現し、作家業を続ける意思表示をしたのだった。
もちろん高校進学も予定していて、そこでの学園生活も夢見ていた。

いい子なんだけど、妄想内容がビッチすぎw
花は無事高校に進学して、小説もあとがきで代役のことを打ち明けた。妄想は相変わらず。
エッチな小説を書くという特殊な仕事に向き合う女子中学生成長物語として、短いながら終わり方も綺麗にまとまっている良作だった。
個人的な評価★★★★☆
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