火星のゴキブリを倒せそうな設定だけど、別にパクリというわけではなく偶然の一致だろう。ここまで堂々と設定を真似るわけがないし。
4年前の未曾有の大災害で国力が著しく低下した日本が舞台で、その孤児たちが通う全寮制の高校、国立第4女子高等学校。そこは高校とは名ばかりの孤児たちを利用した生体兵器の開発実験施設だった。
まず入学式の校長の挨拶でいきなり機関銃を乱射され、多数の犠牲者を出しながら主人公の
華凛は生き延びた。

ところが華凛の手を引っ張り助けてくれた上級生は自分を試験官だと言ってカラスを模した武装で包まれた姿に変身した。

「
機甲化(アームド)」という力で「
機甲核(ヴァイア)」を起動させるとこの姿に変身できて、華凛にもすでに予防接種という名目で体内に機甲核が注入されているそうだ。
この機甲核を起動できるかどうかが試験。
先ほどの銃撃で被害に遭った親友の
雫のことで茶化された華凛は土壇場で昆虫王「
兜(カブト)」の力を覚醒してカラスの先輩を撃破して無事試験と言う名の選別に生き残り、表面上だけは明るい学園生活がスタートしたのだった。

華凛は銃撃の被害に遭った親友雫は生きていると信じ学園を探そうとするが、ルームメイトの蜂の
常盤遥や兵士に止められた。

遥は善意で止めたけど、兵士は勝手な行動を取れば駆除するぞという意味で… 災害の避難所よりは食べ物等の面で優遇されているけど、所詮は虫カゴの中の生活という感じで息苦しそうだった…
この機甲化の力もランクがあって、昆虫タイプは一番最下層。一生学外へ出れない他進級や卒業もできず、学園からはもちろん、上位ランクの生物の機甲核を持つ生徒からもムシケラのような扱いを受けていた。文字通り自然界の弱肉強食の縮図のような学園だった。

華凛は最低ランクの「
機甲蟲」だが上から2番目という高位ランクの「
機甲鳥」であるカラス先輩を撃破した実験があり他の蟲たちの人気をかっさらっていた。
そして遥に連れられてやってきたのは闘技場のような施設「核闘技場」w
ここで異種「核闘技」をして勝てば下剋上ができるそうだ。
だけど、華凛が見た試合は、最下層の蟲の二人、昆虫界随一の早さを持つトンボと昆虫界随一の硬さを持つゾウムシのコンビ。対するは1ランク上の「機甲殻」のシャコ。その銃弾のようなパンチでたった1ランク違うだけで二人の蟲は瞬殺だった…

こんな情け無用な闘技場の次なる挑戦者としてモニターに映し出されたのは悪い「機甲殻」の先輩たちの差し金で華凛だった。
先の試合のようにただのリンチになるのか、はたまた下剋上を見せてくれるのかそんなところで次回に続く。
それぞれの持つ生物の能力のかっこ良さと、学内ヒエラルキーに反逆する最下層の蟲達の少女の闘志が熱い物語だった。今のところ政府の実験台という扱いで手のひらで踊らされてはいるが、下剋上を成し遂げるまで応援したくなった。1位はどんな生物なんだろうなw 機甲化のメカメカしいデザインも好きw
巻末には宣伝マンガのようなプロローグが載っていて、「機甲殻」から性的イジメを受けていた少女を華凛が助ける話で作品名である「ヴァイアンメイデン」の由来が描かれていた。

なるほど華凛は「機甲殻」複数人を軽くあしらえる力を持っているのか…
個人的な評価★★★★★
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