鈴木 小波
角川書店(角川グループパブリッシング) (2013-04-03)
主人公の女子高生、
橘九十九は痛みを感じないという特殊な症状を抱えていた。それゆえ、人を傷つける人が許せず巷で話題の通り魔退治をしようしていた。
ところがその犯人は人ではあらず、九十九神であった。
九十九は不老不死になれる果実を宿す器の
トキジクの乙女で、それゆえ八百万の神々が命を狙れることになってしまった。

そのピンチを救ったのは不老不死の少年
ヤオだった。
ヤオは九十九を守るための盾と自称するように不死身の身体を活かして捨て身で九十九を守った。防御完全無視で戦ったけど再生まで時間がかかって結果的に九十九に危険が及んでちゃ駄目だけど…w
ヤオを不死身にしたのは800年前のトキジクの乙女で、同じくトキジクの乙女である九十九に殺してもらうことを願っていた。

そんな二人の物語だった。
九十九は両親に愛されて育ったけど、その両親でさえ九十九が覚醒したとわかると、様付けで仰々しく余所余所しく接するようになってしまった。しかも祭り上げられて人間扱いされなくなってしまうし、いくら本当の実家が豪邸でも本人からしてみれば辛いことだろう。

九十九を殺して不老不死になろうとする九十九神は本当にどこにでもいて、絵画が九十九を襲ってきたりもした。九十九を守るヤオは鉄の手すりの九十九神を使役して鋼の錬金術師のように槍に変化させバトルをした。

敵が九十九神であり、ヤオが使役して武器にするのも九十九神。そんな構図だった。
九十九神はどこにでもいるから、乾電池の九十九神を使役して戦いを挑んでくる巫女もいて面白かった。巫女には似合わないアイテムで斬新w

五感を少しずつ失いながらもチート能力を覚醒させそうな九十九の運命が気になったり、九十九神使役バトルに期待が持てる作品であった。
個人的な評価★★★★☆
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
