三部 けい
KADOKAWA/角川書店 (2014-12-26)
僕だけがいない街 5巻 感想です。
悟は雛月を救ったがまだ真犯人は捕まっておらず安心してはいけないと考え、次の被害者となることを知っている「
中西彩」を救うための行動に出た。
犯人は独りぼっちの子供を狙うことから、その時間を作らないように一緒に遊ぶなどをしていたが、犯行をさせないようにする対症療法って感じだね。
だけど子供ながら本気で付き合ってくれる仲間がいてくれることに安心感を抱く展開だった。

未来の展開を知っている悟とは違い、これからを知らないのに悟の考えに賛同するケンヤが改めて頼もしかった。
ここまで味方でいてくれている担任の先生ともさらに打ち解け、飴が好きという子供っぽいという秘密を知ったり、一山超えて緊張の糸が切れた雰囲気はあった。

気を引き締めて彩と接触し、作戦通り犯行は阻止。

ここまで露骨に犯人のターゲットの周りに悟が居て犯人は不信に思ったりしないのかな。
犯人はどうやら一人になりがちな児童を何人もピックアップしていて、そこから犯行に及んでいるそうだ。
悟が知っている世界では死ななかった児童も、悟が介入した今の世界では被害者になるかもしれない。
そして悟のクラスにも一人ぼっちの少女「
美里」が居て、悟はその子にも同様の作戦に出ることにしたのだった。

ここからは悟の元の世界では存在しない悟の知らない事件の話。
美里を尾行していると偶然担任と遭遇。里見が乗ったと思われる白鳥の車の追跡をお願いしたが、ここに来てこの先生に何やら怪しいオーラが…

冒頭にも隠していた飴のブラフがあったし、現状一番気になる存在だ。またブラフであって欲しいけどこれは先が読めない展開w
ここまでの物語で手掛かりっぽいものは多数出ているが、そこから真犯人を絞り込むのは難しいし、既存の登場人物でも怪しい人物もそうでない人物もたくさん居てまったく想像がつかない。怪しくないのが逆に怪しく思えたり切りがない物語。
よく点と点が繋がるという言い方があるが、今はその点がたくさんある状態だね。早く続きが読みたい!
個人的な評価★★★★★
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