松井 優征
集英社 (2016-07-04)
売り上げランキング: 7
暗殺教室 21巻 感想です。
前回のお話しで殺せんせーが暗殺され、今回はエピローグと番外編と暗殺教室前の作者の読み切り作品を収録。
殺せんせーを看取ったE組生徒たちが教室に戻ると、辞書よりも分厚い卒業アルバムと同じく分厚いアドバイスブックが置かれていた。
自分の死後でさえ生徒それぞれに対してこれだけのものを残しているところは少しギャグ感もあって、しんみりしたムードを和ますのに良かった。

おまけページで明らかになった創業証書の筒の中に、結局紙に収まりきらなかった写真が256GB分もあるってのはそれだけ殺せんせーがE組との思い出を大切にしてたのかと想像すると泣ける演出w
卒業式では怪物の生徒をしていたE組に殺到するマスコミから護衛するA組たちの姿があった。

この行動は初期のA組なら絶対にありえない行動だよね。
理事長は責任問題を問われて学園の経営権を手放さざるを得なくなっていたが、この人なら大丈夫感は強い。殺せんせーに負けず劣らず教育者としての質は高いだろうし。
この人も冷徹な雰囲気で初登場したキャラだが素性が明らかになるにつて愛嬌のあるキャラになっていったと思う。その点は親子で似ている気がする。

E組は貰った賞金で元E組校舎を買っていて、就職後も定期的に手入れをしていた。

渚は無事教師になり殺せんせーの面影を残すような、不良たちもビビる存在になっていた。いつか渚がE組校舎を使って授業する場面があればいいと思う…

他、作者のあとがきや雑誌掲載時の殺せんせーの速さの比較の煽り文、殺せんせーの裏話などファンブックのような内容も収録されていて良かった。
殺せんせーは狭い場所ではマッハ20も出せないからBB弾を避けるのは実は大変だったというのは面白い。
本編完結後番外編はE組生徒が登場しない、野良の殺し屋が殺せんせーに挑んだり交流したりする物語で、いつもの暗殺ハートフルコメディな暗殺教室を楽しめる内容となっていた。

変に引き延ばされることもなく綺麗に終わって良かった。1話を読んだときに衝撃を受けたのは今でも覚えている。それくらい個性的な作品だった。きっとこの作者はこのレベルの作品をまた作れるだろうと思えた。
個人的な評価★★★★☆
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