井冬 良
角川書店(角川グループパブリッシング) (2012-09-22)
近年増えているネットでの生放送を題材に漫画が出版されるなんて時代だなぁと思った。

女の子に免疫のない高校一年生の主人公
花見優一の家にある日学校のアイドル的存在である一人暮らしをしている
越後星華がやってきた。目的はニコニコ動画みたいなサイトイコイコ生放送で生主アイドルになるために親に邪魔されず生放送をするため。

学校では成績優秀容姿端麗でアイドルのような地位を得ている星華なら十分に取れそうな地位だが、星華は致命的に生放送が下手だったw
緊張のあまり映像なしの黒バックに無言とかあまりにも無駄な放送をして「ks」と言われても差し支えないような放送だった。
そんな誰得な生放送を繰り返す日々、コミュニティに初めてのメンバーが加わり大はしゃぎしていた。たった一人メンバーが加わっただけでも体のほてりが取れないというほどだった。

でも気持ちはわからないでもなく、俺もこのブログを始めたばかりのころアクセス数の桁が増えるたびに喜んだり、リンクを張ってもらえて喜んだり、コメントが来て喜んだりしていた… この辺りは今でもうれしいかな。
生放送なりブログなりこういうものをやっている人は自己顕示欲が強く人に認められたいと思っているんだよね。だから人が来てくれるととてもとうれしい。
初めてのメンバーは主人公だったという悲しいオチはあったが、同じ高校一年の
シズカという人気生主を一方的にライバル視してめげずに生放送を続けた。どんな悲惨な結果になっても放送を続けるところだけはすごい。
シズカの正体は同じくクラスメイトだったが、地味な委員長タイプに見えながら運動も勉強もできないし友達もいないという救われない子だった。

このシズカのリアルと生放送時のギャップが別人すぎて、リアルでもそのネットでのキャラでいればいいのにと思うほど大人っぽく魅力のある女の子だったw
結構際どい放送もしてるし、自分がネットでは人気者ということに愉悦を感じナニカをやっていてくどいがほんと別人だったw

ひょんなことからシズカに星華が生放送をやっていることがバレ、成り行きで地味モードのシズカは星華の弟子として生放送をやってみることになった。
シズカがあのシズカだと知らない星華が偉そうに色々教鞭を取るところは惨めな感じがするねw
あのシズカは地味なシズカの姉という設定になり人気者シズカが星華に生放送のアドバイスをした。
そのアドバイスが声だけの黒放送でも下着姿でしろというもので、それを本当に実行する星華もアホの子だなと思った。優一が普通に隣にいるのに。

しかしこの作戦はみごと成功して少ないが本物のコミュメンバーが増える結果となった。
この生放送の仕組みはよくわからないが、このメンバー数がある種ステータスになっているのだろう。
ある日の放課後星華と優一が一緒に家に向かっていると、合羽一枚羽織りその下全裸で、地面に何かを書きながらぶつぶつ何かを言っている危ない少女がいた。
その全裸を見た星華も何故かブラとパンツを脱いだのは謎だった。やっぱり勉強だけできるアホなのかもしれない。

この合羽全裸少女は何か者かと言えば、生放送を荒しているやつだった。そして星華の放送も荒されてしまった。生放送をするのは中高生くらいの多感な時期の人が多そうだしそういうことする人もいるんだろうね。
はたして星華たちは荒しに対してどう対処するんだろうか。そして顔出しはいつになるんだろう…
個人的な評価★★★☆☆
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