就活中の学生、
桜坂工兵は6月になっても就職が決まらず焦っていた。
この主人公の気持ちは痛いほどわかるぞ。去年まで俺もそうだった。周りはどんどん決まっていくのに自分だけってね。ソウルジェムも濁りまくりだった…
そんな中工兵は就職サイトのシステムエンジニアの募集の「Yさん(文系)」の成功談を読んでその会社に応募し、面接を受けた。面接では最後のチャンスとか、あなたは特別だとか聞こえのいいことばかりを言われ内定をゲットし喜んでいた。明らかに詐欺師の常套句なのに、工兵は意気揚々と4月1日に入社の日を迎えた。
内定者は工兵一人で最初に社長と面談があったが、社長は遠まわしに徹夜や無理をしても大丈夫かと聞いてきていて、出だしからブラック臭がプンプンだった。
さっそくSE部に連れて行かれたが、床で寝ている社員がいたり、新たな仕事の受注で死にそうな顔をしたり、読んでるこちらの心が折れそうだった。
ただし、ここはラノベ原作。ラノベ的で魅力的なヒロインがいるのは主人公にとって幸いかもしれない。それに糞みたいな上司や先輩もいないようだった。人間関係は良さそうだ。どこかのまとめサイトで読んだ「限界かもしれない」の話みたいではなかった。

工兵は優しそうな先輩の
カモメに頼まれて
室見さんを起こしに行ったが、そこにいたのは中学生くらいロリな少女だった。

室見さんは見た目は幼く口も悪いが、やり手のSEで工兵の上司となった。OJTという新人教育のやり方があるが工兵この室見さんから色々教わることになった。
会社に入ったらまずは研修から始まるが、一般的な新人研修をせずにOJTのみってのも珍しいと思う… そういう会社は…
ここで工兵が憧れていたYさんという社員も存在しないことが明らかになった。社員に本当のことを喋らせたら誰も入って来なくなるから偽物を用意したそうだw

募集要項に偽りなんてよくあるよね。完全週休二日制と書いてあっても土曜出勤が強制だったり。
細かいところでリアリティのある内容で、これから就職をする人には刺激が強いと思うw
工兵はさっそく室見の元簡単な事務作業をしたりあと、業界知識やビジネスマナーなどの自習を言い渡されたが、そういったテキストは存在せず、ググれと言われていた…
ブラック企業ってこんなにひどいものなのか?こんな勝手にやれという状態なの?
工兵の1日目は午後6時半くらいに終わったが、他の人は徹夜の人もいるようだった…

萌え要素はあるが、これを見てSEになりたいと思う人はいないだろう…
2日目はいきなりSEの仕事を任されてしまった。工兵はもちろんSEの知識なんて皆無でちんぷんかんぷんだった。

仕方なく調べながらやってもちんぷんかんぷんで2日目にして終電間際になっても終わるめどが立っていなかった。
そこでキレて逃げようとして室見さんと揉めたが、カモメの仲裁でその日は二人とも帰宅した。
室見さんはカモメと一緒にお風呂に入るなどサービスシーンはいくつかあったw

室見さんこんな見た目だけど何歳なんだろうかw
工兵は帰宅後、2日目にして仕事を辞める決意をして、最後に室見を見返そうと徹夜でSEの勉強をした。俺は、家で仕事をすることはいかなる理由があろうと間違っていると思う。
翌日、工兵は室見さんに完成品を見せた。室見さんは多少問題点を指摘するが、一夜漬けのわりにはよく出来ていると褒め修正は一緒にやり、ついに完成した。
そして完成したプログラムを走らせるときちんと動いてくれて、主人公は快感を感じていた。

これでSEを続けることになるんだね。これが社畜というやつか。
SEは話ではブラックと聞いてたけど、こんなにきつい仕事だとは。もちろん例外も多いだろうが、中小企業はこんな感じなんだろう。
この作品を読んで一番強く思ったことは、SEブラックすぎ!絶対やりたくない!ということだった…
個人的な評価★★★★★
下のランキングのバナーを押してくれたら励みになります!
