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マンガとかラノベ等の感想ブログ

マンガ、ライトノベル、アニメ等の感想を書いているブログです。漫画やラノベの発売日情報も載せています。

無限の可能性はどこまで行ってしまうのか?コミック版「紫色のクオリア」3巻 感想 

紫色のクオリア (3) (電撃コミックス)
綱島志朗
アスキー・メディアワークス (2013-10-26)


劇場版まどか☆マギカの公開日にこの作品の最終巻が発売というのも運命的w


無限の可能性のガクはある起点となるガクが生まれ、それを元に過去と未来が決定されるということに気付き、ゆかりが死亡する以前の世界にやってくることに成功していた。

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これが前々からの疑問だったけど可能だったわけだね。

ところがどんなに厳重にゆかりを守ろうとしてもゆかりは誘拐され死亡してしまった。

転校してくるアリスを殺してもダメで別に人がやってきて、その人を殺しても同じで繰り返し。

さらにゆかりと出会う以前の幼女だった自分に可能性を託してみると、今度は魔法が使える可能性のガクに行き着き、魔法少女として将来ジョウントを結成するメンバーの抹殺する作戦に出たw

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こんなオカルトな可能性まで実現可能だなんて半端ないが、それでもこの魔法が使えるガクよりもゆかりが生きている世界の方が難しいのかと考えると絶望的な気持ちになる。

魔法少女がジョウントを結成前に潰しても似たような組織が立ちあがり結局ゆかりは死亡しダメであった。

ガクはちょっとした先祖の血縁から別人になることも可能で母や七実、ゆかりの母にもなってみたがそれでもダメ。

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ここまでやるともう見境ながい感じだ。

しかし結果としてゆかりの死亡にジョウントもガクの存在も関係ないことがわかってきた。そこで今度は人間原理に着目することにした。量子力学的で難しいけど、ゆかりの死が外界から観測されているがためにガクがどんなにあがいても結果が変わらないようだった。

この思想の元、ガクはゆかりが死亡してもその世界を続けてジョウントのトップにまで上り詰めていた。

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そしてアリスの協力の元、「万物の理論」の絵を完成させ、これによりガクは百数十億年過去に遡り誰からも観測されない宇宙の概念のような存在にまでなってしまった。アルティメットまどかを思い浮かべてしまうw

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これにより、ゆかりの死を観測する存在よりも外からゆかりを観測することで生存ルートへ確定させることに成功したかのように見えた。

ところが救われたゆかりはこんな存在となったガクを観測することができて、自分の運命を変えられるのは自分だけで、ガクには人の運命を変える権利はないと言い放った。

ここまでしたのにきっつい言葉だ。ガクは孤独な存在でもうゆかりしか残されていないし、そのゆかりが寿命で死亡したらもう何も残らない。そんなゆかりからこの言葉。

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でもゆかりは冷たく突き放したわけではなく、あくまで友達でこんな存在となったガクを元の人間の可能性のルートに戻すことに成功した。

人間に戻ったガクは腕の携帯電話を破壊して可能性の自分との連絡を遮断。それに伴い共有していた記憶も薄れていた。

そして今度はゆかりの運命を変えるのではなく、ゆかりを支える存在になることを目指したのだった。

これでゆかりの死を回避できるとは正直思わなかった。ここまでしてもダメだったのにこの程度じゃダメだろう。巻末の手紙もそういうことだろう。


友人を救うために何度も世界をループして、目的のためなら他人だろうが友人だろうがあっさり殺すほどの見境のない行動を取るガクの見境の無さが面白い作品だった。

トライ&エラーがどんどん壮大になっていくし密度もあるし、原作で小説1冊、コミックたった3巻なのにかなりの読み応えがあった。

ちょうど「劇場版 魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語」の公開日でそれを見たばかりだから相乗効果で楽しめたw

個人的な評価
★★★★☆



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友達の敵を討つためにいくつもの平行世界を駆け巡る!?「紫色のクオリア」2巻 感想 

紫色のクオリア 2 (電撃コミックス)
うえお 久光
アスキー・メディアワークス (2012-11-27)


最初は大学で習うような量子力学の話で存在密度の話とか、とても中学生がするような話題ではないような会話から始まった。ただ、シュレディンガーの猫くらいなら知っている人も多いと思う。わからなくてもググってみればすぐに見つかりすぐに理解できるし、本編でも優しく解説されている。

ようするに平行世界の説明で、ゆかりの眼は平行世界を見ていて、それはこの世界では人だけど平行世界ではロボットになっている、この世界では左腕だけど平行世界では携帯電話になっているのかもしれないと説明があった。観測して初めて存在が確定するそれがクオリアなどの説明も。

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そんな感じでまとめると平行世界がありますよって話だった。と、ここまでがこの物語の前置きのような設定の話でここからが怒涛の展開だった!

まどか☆マギカの人気に火が付いた時に注目された本作品だけど、納得だわ~。ストーリーは当然別物だけど、題材が似ていて、友達のために平行世界でがんばるところが超面白い!

ある日、ゆかりの眼に注目したジョウントとという怪しげな組織がアリスという少女を仕向けて仲間入りをさせようとしてきた。謳い文句は確かに魅力で学の勧めもあってゆかりはジョウントに加入してしまった。

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ところがまたある日ゆかりはジョウントから事故で死亡したと宣告され遺体も帰らなかった…

その葬式で学はアリスと眼が合うが、アリスは逃げるように去っていったことから、とりあえず前向きに生きるためにアリスは悪いやつだと決め付け行動を開始した。

左腕の携帯電話は平行世界の自分と通話することが可能で、無限の自分と協力してゆかりの死の真相を探り始めた。

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学は歳を重ねて結婚したり、若くして殺される世界もあったけど、ゆかりに関係ない世界は切り捨て様々な選択肢からアリスに繋がる最短の道を選んで前へ進んで行った。学のその狂気なまでの行動力の源は復讐で残酷なこともやったりしていて学さんの執念が怖かった…

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また、学さんはそうやって平行世界で殺されたりしても経験や知識を増やしながら復讐の鬼になっていって、その行動から並々でないほほどの怒りと憎しみが伝わってきた。

これだけの世界があるのにゆかりが死なないルートはなかったのだろうか…

そしていくつもの平行世界からアリスへ繋がる道を発見して、さらにそこからアリスに自白させるためにはどうすればいいか、泣き落としや暴力や脅迫やただいたずらに楽しむなど色々試し、最終的にアリスを許すことで敵であるジョウントの情報を手に入れた。

アリスを許せたのも別の世界で残虐なことをしたりしているからというのがやっぱ怖い。

アリスは純粋にゆかりを守ろうとしたけど無力で、ジョウントがゆかりの眼を使い何かをしようとしたところをゆかりは拒否したため、過酷な実験台にされ壊され、最終的に解剖され脳などをホルマリン漬けにされてしまっていた…

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この組織は自らに不信を抱いた両親が視察に来る飛行機を無関係な乗客もろとも爆破するくらいヤバイ組織で強大だが、一中学生である学も無限の自分という武器があり確かに真相には近づいていて今のところ勝っているがすごい。

ただしアリスにたどり着くルートは自分の左腕の携帯電話の秘密をジョウントにバラスルートで、これがこの先どう影響するかが気になる。

光は最短距離で目的地にたどり着くことをなぞらえ、学はいくつもの平行世界からその光のようにゆかりの死の真相にたどり着こうとしていた。しかしその最終目的が最上級の苦しみを与えることで光とは真逆の黒い目的で皮肉が効いていた…

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でもやっぱりゆかりがジョウントに参加しないルートがなかったのだろうかと疑問に思う。それとは別にゆかりを人間の尊厳を無視して殺した連中を許せないという気持ちがあるからやり直す前に調べているのだろうか。それとも本編開始時の自分が選んだ世界ではゆかりが殺されているためだろうか。

無難に考えると、どの平行世界でもそのルートに入れないからとりあえず死の原因を探っているのだろうか。


ちなみにこの作品の設定だと、体感何百年とかにはならず、その世界の自分が平行世界の自分に電話することで記憶が瞬時に共有されるようだから精神的には持ちそうだ。

ゆかりのためなら文字通り何でもする学が怖くて優しい物語だった。続きが気になって原作を読みたくなる。

個人的な評価
★★★★★



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ニンゲンがロボットに見える少女の能力が気になる!?「紫色のクオリア」1巻 感想 

紫色のクオリア 1 (電撃コミックス)
うえお 久光
アスキー・メディアワークス (2012-02-27)


ラノベ原作のコミカライズで、原作ラノベは魔法少女まどか☆マギカのヒットと共に脚光を浴びたのを覚えている。読んだことはないが、まどか☆マギカのように友達のためにがんばる物語らしい。そんな噂を聞いて今回このコミカライズ版を買ってみた。コミカライズを担当しているのは原作の挿絵も担当している人でまさしく本物だから良し。


本作のヒロイン毬井ゆかりは紫色の瞳を持ち、自分以外の人間がロボットに見えるという特異な体質を持っていた。天然っぽい性格だが、本気でそういう風に世界が見えていた。

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そんなゆかりと出会い少しずつ友達になっていた少女波濤学(愛称:ガク)との日常が序盤では描かれていた。ほっかりするようなどこにでもある風景で、まるでゆるふわ系四コマ漫画のように癒された。

ゆかりはどこか放っておけないようなところがあって、それを守るガクとの友情が温かだった。なのはとフェイトとか、まどかとほむらみたいな感じだった。

学校でゆかりはマスコット的存在になっていたが、ガク以上にゆかりのことを知る天条七美はゆかりに意地悪をしていた。

こいつが意地悪する理由は後に明らかになったが、ガクもゆかりについて七美と同じ秘密を知ることで、比較によりガクとゆかりの友情がいっそう引き立っていた。

ゆかりはニンゲンがロボットに見えるだけではなく、その人の才能を見抜く力や殺人事件の被疑者の写真から犯人を見抜く力もあった。他にもプラモ作りが得意で、電化製品もテレビから冷蔵庫まで何でも修理することができた。

さらにゆかりはプラモのロボットとニンゲンのロボットの違いを大きさや複雑さでしか区別できていなかった。これが七美が意地悪する理由の一つであったが、ガクはゆかりのその体質も受け入れた。

そんないい娘なのにガクは猟奇的連続殺人犯に誘拐され、左腕を切断されゆかりを呼び出す人質にされてしまった。

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殺人鬼の目的はゆかりの世界を聞いて、自分もニンゲンが肉袋に見えることがおかしくないことを確認することだった。しかしこいつの場合はただのサイコパスだね。ゆかりのロボットに見える世界とは違う。

こんな状態からおっとり天然系なゆかりがガクを助けるためにどうするのかと思ったら、自分の作ったプラモデルを操り攻撃してきたw

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いきなりこんな超常の力が出て来て度肝を抜かれたぞw さらに鎮圧した殺人鬼を模型のようにバラバラにしてバグを修正してから自首させてしまった。

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ゆかり何者なんだよw 左腕を切断されたガクも携帯電話を修理部品として使い息を吹き返した。

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この修理のせいで、ガクは左手を携帯電話として利用できるようになった。七美も同様にジャングルジムを部品に修理されたらしいが、受け入れられずああなってしまったそうだ。

それに比べガクはゆかりのこの力を見ても友達であり続けた!

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1巻はゆかりとガクの友情とゆかりの能力の説明が主だったが、その友情がとても美しい物語だった。ここからどう物語が転がっていくのかとても気になる。

個人的な評価
★★★★☆



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