成田 良悟
KADOKAWA (2019-04-10)
売り上げランキング: 17
Fate/strange Fake 5巻 感想です。
作者が国指定の難病を患っているため刊行が遅れたそうだが、そんな状況でもちゃんと発売してくれるのがありがたい。
前回バーサーカーのジャック・ザ・リッパーが、アルケイデスの宝具を奪う宝具により宝具を奪われる衝撃の展開だった。
今回はそんな状況下で一矢報いる展開で熱かった。
この世界の常識というか前提条件として人間じゃあサーヴァント相手に太刀打ちできない。
だけど、そんな常識を覆して警官隊とフラットのチームがアルケイデスに対抗する姿に人間の意地を見た。これが人間賛歌というやつかもしれない。
キャスターの切り札である人間を強化する宝具でパワーアップした警官が用いた英雄殺しのヒュドラの毒はここでこんなものが出てくるのか感心した。
ジャックは象徴たる宝具を奪われ大幅な弱体化したが、キャスターによりフラットと一部一体化することで一応戦線復帰。アルケイデス相手に令呪のコマンドに介入して魔術で大ダメージを与えたところは規格外の魔術師だと思った。こいつおかしいw
ジャックが宝具を取り戻すにはアルケイデスを倒しても無意味で再召喚でもしないとダメだそうだ。しかしフラットならやりかねないと思ってしまった。
そしてここまで人間たちががんばったのに、ヒュドラの毒を受けても倒せなかったアルケイデスに絶望を感ずにはいられなかったが、それでも実は密かに致命傷を負っていたのは良かった。
アルケイデスたちが戦っている傍らで、リチャードは英雄王と対峙して飛んで来る無数の宝具に素早さで対抗してみせた。俊敏のステータスがEXってのが生かされた珍しい戦闘で、面白かった。
安定の宝具ぶっぱを俊敏性で回避するが、やはり圧倒的火力を持つ英雄王が上。リチャードはアヤカだけは見逃してくれと言わざるを得ない状況にまで追い込まれてしまった。
しかしこの戦いに水を差す形で、いきなりアルケイデスがギルガメッシュをヒュドラの毒で攻撃w さらにイシュタルが出現しギルガメッシュを召喚した触媒である宝物庫の鍵を使用し、『王の財宝』を封印状態にしてきやがった。あの触媒が伏線だったとは誰も思わないだろうw
ギルはすでに外にある宝具で防御するがそれもイシュタルに邪魔され致命傷を受けてしまった。ヒュドラの毒を受けると痛みがひどいそうだが、そんな様子を見せることなく最期まで敵に対し仁王立ちしてプライドの高い王様であった。
最初の敗北者が油断も慢心もしていない状態のギルガメッシュであることに個人的にショックであったが、散りざまが立派だったから納得はできた。乖離剣未使用だったし。
あと肉体は消滅していない状態でティーネとエルキドゥによりワンチャンありそうだったから再登場を期待している。
大きく状況は動いたが次なる展開は今回の聖杯戦争で際立って異質なサーヴァント「ペイルライダー」の話になるのかな。
ジェスターによって椿の世界に引きずり込まれたシグマや警官隊や偽アサシン、他多数たち。椿を助けることが目的なのに、実はこの世界は椿を殺さなければ出ることができないそうだ。残酷な設定で続きが気になる。
物語の本筋ではないが、今回とあるシーンで復讐者である巌窟王エドモンが挿絵付きで登場したのはFGOプレイヤーとして嬉しかった。
それと、わりと冒頭で呼び水として召喚された偽サーヴァントたちは時間経過で土地に溶けるとエルメロイⅡ世が言ってて、これすごい設定なのではと思った…
体調のこともあって次の巻がいつになるかわからないが、ここまでで物語は山頂に昇ったそうだ。残り半分期待している。
個人的な評価★★★★★
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